プロダクトデザイナー転職ガイド2020 3)作品集(ポートフォリオ)II

当社の扱う求人案件はプロダクトデザイナーが最も多いです。グラフィックデザイナー、最近はUI/UXデザイナーも多いのですが、いずれも王道の広告系、IT企業ではなく、製造業メーカーの求人が多いのが特徴です。そこで、プロダクトデザイナーが転職する際のポイントを分けて掲載していきます。多くの内容はメーカーを受ける際のUI/UXデザイナー、グラフィックデザイナーにも参考になるのではないかと思います。

※1年ほど前に掲載した内容を、その間の経験からアップデートしたものです。一気に読みたい方はこちら。https://www.bt2.net/oyaku

今回は、第一の関門となるポートフォリオ(作品集)についての第2回目です。全3回の予定です。

前回に引き続きポートフォリオ、今回は作品の順番の話です。
これも多くの方にアドバイスさせていただいています。
 
弊社では、作品は自信のあるものから順番載せるようお勧めしています。多くの場合は新しい順になりますが、受ける予定の企業により、その企業の製品に近いものを最初に載せることも良いかと思います。
 
年代順に並べる方がいますが、そうするとスキルが未熟な頃の作品が先に並んでしまって、最初の数ページで「このレベルではダメだな」と落とされてしまう可能性があります。その意味でも、自信のある作品を最初に掲載することをお勧めします。
 
なお、受ける会社の扱い分野に近い作品がある場合で、それがある程度自信を持って見せられるのであれば、前の方に持ってくるのもアリです。
 
※現在の仕事が希望ではない分野で、別の分野に転職したい方の掲載順は非常に判断が難しいです。というのは、上記から考えれば希望分野の作品を最初に掲載すればいいのですが、そうするとプライベートで作成した作品が一番前に来てしまいます。プライベートで作成した作品は、どうしても知識不足から的外れなデザインになっていることが多いです。

希望でなかったとしても、仕事で作成した作品の方が見栄えが良くスキル的にも良くできていることがよくあります。この場合は、やはり自信のある作品から順に掲載し、後半で一度区切りをつけて「○○会社様向け ○○デザイン(自主制作)」というタイトルをつけて掲載するのが良いと思います。

 
 さらに、載せ方にもポイントがあります。
 
下の図は、弊社がよく説明に使う図です。左側がポートフォリオの1ページ目、右側が最終ページを示します。タテ軸は、載せた作品に対する説明の深さを示します。
 
 
 
作品集の最初の数点は、自信のある作品を数ページかけて深く、詳しく説明します。
 
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とはいえ、文字ばかりのポートフォリオは読んでもらえません。
例えば見やすい作品の紹介の仕方として、以下のような構成があります。
 
1ページ目・・・作品の全体写真やレンダリング、製品名
2ページ目以降・・・その製品の企画、コンセプト、ラフスケッチなどのデザインプロセス
最後に再びその製品の写真や部分拡大図を載せ、形状の理由などをポイントごとに説明。
 
大切なポイントを簡潔に見やすく表現することも、デザイン能力の一つです。説明がうまければ、それもプラスになります。
 
「説明」と「文字」は違います!「文字を減らした方がいい」とアドバイスすると説明を減らしてしまってデザインポイントすら伝わらなくしてしまう人がいますが、文字が少ないままで説明を足すことはできます。矢印や囲みを使ったり、補足の写真を入れたりすればOKです。
また、画像に数文字から十数文字の説明をつけることでパッと見た理解を一瞬で補足してくれます。
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そして、それ以降の作品は1ページ1作品程度で簡単に触れます。
 
最後の方のページには、自分の能力の幅を見せます。
バリエーションを見せるのに、1ページに6-8点を載せる場合もあります。また、パッケージや操作パネル版下、展示会ブースデザインなど、メイン業務ではないが経験あり、という程度のものを載せるのもこの位置です。
 
 
なお、経歴が長く、いくつかの会社でそれぞれに自信のある作品がある場合は、会社ごとに分けても良いです。
 
例えば最近の会社の作品を上図のようにひとまとめにする。
次に、前の会社で最も自信のある作品をもう一度深く説明し、また上図のように段階を追ってだんだん浅くする、という構成です。
 
ただし、この場合は1ページ全体を使った「扉ページ」を用意するなど、読みやすくする工夫が必要です。扉ページとは、例えばそこまでのA社がプロダクトデザインで、そこからはB社で経験したUIデザインの作品になるのであれば、1ページの真ん中に「UIデザイン」とだけ書いたシンプルなページを中表紙として用意することを言います。
 

 
 そのようなページを用意することで、ぱらぱらとめくっていても「あ、ここから内容が変わるんだな」と新たな気持ちで見てくれます。
 
(「作品集(ポートフォリオ)III」に続きます)
 
(下村航)

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