職務経歴書・ポートフォリオ作成のコツ

過去に弊社ブログにて連載していた「職務経歴書・ポートフォリオ作成のコツ」をまとめました。

作品集(ポートフォリオ)について

プロダクトデザイナーが転職をする際に必要なのは、「作品集(ポートフォリオ)」、「職務経歴書」、「履歴書」です。特に書類審査では、この順番で重視されます。
まず作品集が無い方は、用意してください。

とはいえ、デザイナーの性分で、作りはじめたら中途半端なものは見せたくないのでついつい凝りすぎてしまい、最初の1ページに何日もかけて、そのうちに時間がなくなって先延ばしにしてしまうということがあり得ると思います。

しかし、転職活動は運と縁とタイミング。当社にコンサルティング面談に来た方には、「まずは自己評価30点でいいから、一通り完成させてください」と伝えます。作品集さえあれば、求人がきたときに受けることができるからです。

自分がどの程度評価されるのか、他社からみたら自分の仕事はどう評価されるのかなど、まずは受けてみないとわからないところもあります。また、自分がどのような仕事をしたいと思っているか、も、いろいろな会社の求人を詳しく調べてみて初めて認識できる、ということもあります。

転職を考えているなら、「まずは作品集を自己評価30点でいいから完成させる」。このことを意識してみてください。


作品集は、デザイナーの顔となるものです。
多くの皆さまの作品集を見させていただきますが、ほとんどの方は「もったいない」状態になってしまっているので、よくさせていただくアドバイスを記載します。

・説明不足

よくある作品集は、これまでにデザインした商品写真もしくは最終レンダリングの画像が1枚から数枚あり、その製品名、製品の説明が書かれているもの。

弊社のコンサルティングでは、それぞれの製品について順にお聞きします。
そうすると、ほとんどの製品には明確なデザイン意図があり、また技術上の制約があったのをデザインを崩さずにクリアしていたりと、デザインスキルの高さを感じさせるエピソードがあります。

こういった内容は求人担当者に伝えるべき内容ですが、ほとんどの方の作品集にはこれが表現されていません。

(当社を通す場合は、必ず担当者に会って口頭で一つ一つの製品について説明しますのである程度伝わります。それでも、その場にいなかった別のメンバーや上司の方に伝えやすいよう、そうした説明を加えることをお勧めします。)

転職する以上、今までと別の製品をデザインすることになります。求人担当者は「これらの製品をデザインしたのはわかったが、この人は当社でどのようなデザインができるだろうか」と疑問を持っています。

それに対して例えば、「1つ目のこの商品は、新興国のコンシューマ向け商品。他社が派手なデザインだったため、あえてシンプルにして日本製らしさと高級感を表現した」「この製品は取っ手部分がどうしても出っぱってしまうが、その突起部をキーにして特徴的なキャラクターラインを作り、デザインのアクセントとした」

などの説明があれば、自社の製品でもターゲットに合わせたデザインや、マイナスポイントをデザイン的にうまく処理できるのではないか、と期待してもらえます。もちろん、これらの説明をシンプルに読みやすく美しくレイアウトすることも重要です。(次に続きます)


作品集(作品順序)

次は作品の掲載順の話です。これも多くの方にアドバイスさせていただいています。

弊社では、作品集は自信のあるものから順番に載せるようお勧めしています。多くの場合は最近のデザインしたものになりますが、受ける予定の企業により、その企業の製品に近いものを最初に載せることも良いかと思います。

最近では少なくなりましたが、年代順に並べる方がたまにいらっしゃいます。しかしそうすると、まだスキルも未熟な頃の作品が先に並んでしまって、最初の数ページで「このレベルではダメだな」とおとされてしまう可能性があります。その意味でも、自信のある作品を最初に掲載することをお勧めします。

なお、受ける会社の扱い分野に近い作品がある場合で、それがある程度自信を持って見せられるのであれば、前の方に持ってくるのもありです。

さらに、載せ方にもポイントがあります。

下の図は、弊社がよく説明に使う図です。左側が作品集の1ページ目、右側が最終ページを示します。タテ軸は、載せた作品に対する説明の深さを示します。

 

作品集の最初の数点は、自信のある作品を数ページかけて深く、詳しく説明します。

—————————————-
とはいえ、文字ばかりの作品集は読んでもらえません。そこで私がアドバイスする際は、以下のようにお伝えします。

# 特にアピールしたい数点は、左側に作品の全体写真やレンダリングを載せる。
# 右側にその写真や部分拡大図を載せてそこに引き出し線をつけ、そこの形状の理由などをポイントごとに説明。

# また、部分ごとの拡大図や、説明図を新たに用意しても良い。

大切なポイントを簡潔に見やすく表現することも、デザイン能力の一つです。説明がうまければ、それもプラスになります。
—————————————-

それ以降の作品は1ページ1作品程度で簡単に触れます。

最後の方のページには、自分の能力の幅を見せます。バリエーションを見せるのに、1ページに10数点載せる場合もあります。また、パッケージや操作パネル版下など、メイン業務ではないが経験あり、という程度のものを載せるのもこの部分です。

なお、経歴が長く、いくつかの会社でそれぞれに自信のある作品がある場合は、会社ごとに分けても良いです。

例えば最近の会社の作品を上図のようにひとまとめにする。次に、前の会社で最も自信のある作品をもう一度深く説明し、また上図のように段階を追ってだんだん浅くする、という構成です。

ただし、この場合は1ページ全体を使った「扉ページ」を用意するなど、読みやすくする工夫が必要です。扉ページとは、例えばそこまでのA社がプロダクトデザインで、そこからはB社で経験したGUIデザインの作品になるのであれば、1ページの真ん中に「GUIデザイン」とだけ書いたシンプルなページを中表紙として用意することを言います。

そのようなページを用意することで、ぱらぱらとめくっていても「あ、ここから内容が変わるんだな」と新たな気持ちで見てくれます。

 
・インデックス

次はインデックスについてです。これも多くの方にアドバイスさせていただいています。

作品集はどうしてもページ数が多くなります。前述したように掲載方法を工夫することも重要ですが、追加でお勧めしたいのは、カラー写真付きのインデックス(目次ページ)をつけることです。表紙の次のページに掲載します。

前述のように後半には自分の『幅』を示すため、前半とは全く違う種類のデザイン作品が掲載されます。前回のような工夫で手をとめてもらうことはできますが、パラパラと忙しい担当者が全部を見てくれるかどうかはわかりません。

そこでインデックスをつけると、「この人はプロダクトデザイン以外にもパッケージとかカタログデザインも経験豊富だな」と一瞬で伝わります。さらに、そのインデックスに各項目の代表作品のカラー写真を載せておけば、「こういうテイストのデザインもできるのか、ちょっとみてみようか」という気になるかと思います。

例えば過去に来た転職希望者の方で、男性をターゲットにした製品を多くデザインしてきた方がいらっしゃいました。しかし、少ないながらも女性向けのかわいらしいデザインも経験しており、それらは作品集の最後の方に掲載されていました。
得意としていたのは男性をターゲットにした堅いデザインだったので順番はそれで良いのですが、経験も豊富で作品数も多かったため、パラパラとめくってしまうと見逃されてしまう可能性があります。

その点、前述のように最初のページで写真付きのインデックスがあれば間違いなく確認してもらえるので、「男性向けばかりかと思ったが、女性向けデザインも経験しているな。幅広いデザインができる方だな」と評価が上がります。

 

その他、小さなアドバイスをいくつか記載します。

・作品件数が多い場合は2冊に分ける
特にベテランの方は、デザインした作品の数が膨大で、作品集が厚くなりがちです。
そうした場合、ダイジェスト版で薄い(20ページ程度)の作品集を1冊作り、その他詳細資料集として厚い作品集を別に用意する、という形式もありです。

また、これまでの経歴が異分野にまたがるのであれば、例えば、過去のA社、C社でデザインした消費者向けの製品と、B社でデザインした産業機器を分けたり、または家電系と雑貨系で分けるなど、見た方が理解しやすい方法を考えてみてください。

・仕事で手掛けた物が少なければ、学生時代の作品集も見せる
逆に若い方で、まだ自分がデザインしたものがあまりない状態の方もいるかと思います。その場合は、学生時代に作った作品集も参考資料として提出することをお勧めします。

例えば過去に、工場やBtoBの堅いシンプルなデザインしかない若いデザイナーさんがいらした際、それだけだと希望する企業には全くアピールできない状態でした。しかし学生時代にはファッショナブルな製品や消費者向けの製品などをデザインしていて、カラフルな作品集があったのでそれも合わせて提出しました。現職の堅いデザインと学生時代の柔らかいデザインで彼自身の幅を示すことができ、見事希望の会社に転職することができました。

・「売れた」「社内賞をもらった」は目立つようにPRする
これも盲点なのかもしれませんが、多くの方はそのデザインした製品がヒットしたことを作品集に書いていません。職務経歴書にあればいいほうで、実はそれなりのヒットをしているのにどこにも記載が無い方もいます。

例えば「初回ロット30000個が完売」「レビューサイトで星4つを獲得」「この製品単品で売上3000万円を獲得(通常の2.5倍)」など、見た人が「なんかすごいんだな」と伝わるような記述があると良いです。こうした実績、評価は第三者の評価になるので、デザインの良し悪しではない基準でポイントをもらえるためです。また、実際には「このぐらいの売上は社内では普通だったけど」と思っても、「量販店での売上ランキングTOP5!」などと記載すると、「良いデザインなのかな」と感じてもらえます。
(ただし、作品集ですので目立ちながらもデザインを崩さないようにご注意ください)

・誰かに見てもらう
なかなか難しいかもしれませんが、、、他の人に見てもらうことで、自分では当り前だと思って省略していたところが伝わらなかったり、逆に大したことないと思っていたことが実は価値がある、という発見があります。

あくまでも自分をPRするための資料ですので、その観点で作成すると良いと思います。


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


職務経歴書について

<概要・使われ方>

初めて転職される方にとっては、「職務経歴書」は聞き慣れない言葉だと思います。職務経歴書は、自らのこれまでの業務の履歴、そこから得たスキルを記載するものです。

ある人の能力は、それまでにどんな仕事をどのようにしてきたか、によって表現できます。デザイナー以外の転職活動では、この職務経歴書と履歴書が書類選考での『全て』になります。求人企業はこれらと本人の説明を聞き、求めている人材にマッチしているかどうかを判断するのです。

デザイナーの場合は作品集が重視されるのでこれが全てとはなりませんが、面接で効率的な自己紹介をするのに使用されます。また、2次面接、3次面接でデザイン部門以外の方が面接をする場合、作品集ではなく職務経歴書を重視されることがよくあります。

例えば、先日同席させていただいた面接でのこと。デザイン部のマネージャーと人事部のマネージャーが同席されました。面接を受ける求職者の作品集が1冊だったので、デザイン部の方が隣の人事部の方に作品集を渡そうとしたところ、「僕はそれを見てもわからないからいいよ」と答え、まったく見ませんでした。その代わりに履歴書と職務経歴書を読み込んでおり、それに記載されている内容についていろいろと質問していました。

ついつい作品集だけで手いっぱいになってしまう方が多いのですが、職務経歴書もしっかりと作成することをお勧めします。

<書き方>

書き方に決まったフォーマットはありませんが、少なくとも以下の項目は記載します。なお、紙のサイズはA4縦書きで、1-3枚です。

シンプルで読みやすいレイアウトデザインが好まれます。職務経歴書はデザイン部門だけでなく、人事部門の面接担当者や、役員の方が面接に来た際も目を通します。装飾的なデザインにせず、読みやすさを第一にしましょう。

1)職歴

何年から何年まで、どこの企業のどの部門に所属し、どのような製品をデザインした、どのような業務を担当した、という点を簡潔に記載します。あまり有名でない企業の場合は、一言、何をしている企業か説明を付けます。
  
新しい順に書いても、古い順に書いてもどちらでも構いませんが、職歴が長い場合は新しい順に書いた方がわかりやすくなります。

なお、就職してから数年後、留学した、学校に通いなおした、等は職務経歴書では年代の中に入れた方が理解しやすくなります。
その場合、空白の年が無いようにします。留学準備、就職活動、フリーランスとして受注、等、会社に所属していない年があれば、その間何をしていたか記載します。

2)能力

どのようなデザインおよびその周辺業務ができるのか、簡潔に記載します。例えばラフのアイディア出しからファイナルレンダまで、もしくは3D図面まで、製造手配まで、操作パネル、画面デザインも、等々。

また、デザイン経験のある分野、例えばコンシューマ向け小型家電、大型家電、オフィス向け家具、等。

使えるソフトウェアも別項として記載します。そのレベル、業務に使っていた/一部のみ使用可能/現在学習中、等も記載します。

話せる言語(英語、中国語等)とそのレベルも記載します。

3)その他

他に見かける項目としては、職歴が長い場合は最初に「経歴要約」を付ける場合があります。これは3行から5行程度で、これまでの職務経歴をまとめたものです。

また、代表的なデザイン作品を半ページから1ページでまとめる方もいらっしゃいます。

以下は他社のサイトですが、ページ中ほどに掲載のサンプルは、比較的よく見かける一般的なフォーマットです。迷ったらこのフォーマットにならって作成すると無難です。

転職HACKS https://ten-navi.com/hacks/job-change-17-8446

以上です。

なお、もちろん弊社に登録いただいた場合には最初に作品集、職務経歴書を確認させていただきますので、その際に必要であればアドバイスいたします。


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


履歴書について

今回はデザイナー転職時に軽視しがちな「履歴書」についてです。

デザイナー転職での3点セットは、作品集(ポートフォリオ)、職務経歴書、履歴書です。重要度の順番はこの通りで、場合によっては「書類審査では履歴書は不要」というケースもあります。 そのような扱いの履歴書ですが、重要だったケースが何度かありましたので、その経験を説明します。  

<よく注意する点>

1)写真はほほ笑む程度の笑顔で!

一昔前には「あごを引いて真剣な顔で」と言われた記憶があるのですが、現代においては少し口角をあげてややにっこりしているぐらいの表情が好まれます。他社のサイトなのですが、このページの中央に「表情のNG例」としてモデルさんを使った写真での比較があります。企業は「一緒に働く仲間」を探しています。これを見れば、笑顔の方が採用されやすい、とわかるでしょう。

転職HACKS「履歴書写真 落ちない撮り方丸わかり」
https://ten-navi.com/hacks/resume-9-3839

2)志望動機のあるフォーマットを使う

履歴書はいろいろなサイトでフォーマットが見つかりますが、必ず「志望動機」のあるフォーマットを使ってください。そこに、御社に入りたい、という熱い気持ちを簡潔に書きましょう。
某メーカーでは、デザイン部門のマネージャーが作品集と職務経歴書で書類審査をしている最中に、「うちの製品はやや特殊だから、これまでの経験だけだと何とも言えないな。なぜうちに入りたいのか、ということが知りたいので、履歴書も提出してもらえますか?」と言われました。

また、職務経歴書の時も書きましたが、人事部門の役員など、デザイン部以外の方が面接に出てくる場合、作品集を見ないで職務経歴書と履歴書だけを熟読している様子がよく見られます。そういった方々にも人となりをアピールする材料だということを忘れないでください。

3)職務経歴、学歴に空白を作らない

タイトルの通りですが、例えば仕事を辞めた後、次の会社まで1年や2年あいたり、海外留学までに1年あく場合があります。そうした方に質問すると、たいていきちんとした理由があります。例えば「会社を辞めた後、次の就職先を探しながら、友人から単発で仕事を受けていた」、「海外留学のためにお金を貯めるために1年間デザインと関係のないアルバイトをしていた」「学校を卒業した後、大学院に行くか就職するか迷いながら就職活動をしていた」等々です。

いずれにしても、何も書いていないと採用する側は不安になったり悪い想像をしてしまうので、上記のような理由でも構わないので職務経歴欄に()付で1行足して、空白期間が無いようにしましょう。

4)指定がなければ手書きでなくてOK

たまに聞かれますが、中途採用の際には手書きである必要はありません。むしろ読みにくいので、よほど字に自信が無い限りは、PCで作成してプリントしたもので構いません。

ただし、逆に「履歴書(手書き)」と記載があったら要注意です。作業の丁寧さ、文字のバランス等も合わせてチェックされています。過去、手書きでの履歴書が必須である会社で、書類審査で落ちてしまった方がいらっしゃいました。確認したところ、履歴書の文字が雑で、欄からはみ出してしまっているところもありました。

<その他、過去に求職者から聞かれた質問>

Q)学生時代の就職活動の際に使った、○○美術大学と書かれた履歴書が家にあるのですが、これを使ってもいいですか?
A)やめた方がいいです。先ほどの「志望動機」は御社に入りたい、という熱意を示すもの。それを、家にあった昔の余りを使って表現する、というのはおかしいですよね?採用する側も、「なぜこの人は学生時代の履歴書なんだ?」と疑問に思うと思います。

Q)本人希望欄(給料、勤務地、・・・)という欄があるのですが、ここで希望年収は書いた方がいいですか?
A)よほど譲れない条件があるなら書いた方がいいですが、基本的には書かない方が良いです。

以上です。冒頭にも書いたように、履歴書は最も重要度が低いのでつい油断しがちですが、凡ミスの無いよう、ご注意ください。


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


面接について1

企業が中途採用をする場合、まずは作品集・職務経歴書・履歴書で書類選考をします。ここでかなりの人数が落とされ、受かった人だけが面接に進めます。
面接は1回の場合と、デザイン部門長による面接と役員面接の2回に渡る場合があります。(会社によってはさらに社長面接で3回ある場合もあります)
面接のスタイル・位置づけは企業や求人内容により異なり、概ね以下の3つに分かれます。

1)単純に人柄の確認
こちらは、求人条件が難しい場合によくあります。
数ヶ月から場合によっては1年以上探し、やっと条件に合う人物が見つかった場合、企業側は書類選考時点でほぼ内定させようと考えています。
この場合は面接時に競合はいません。最低限のやりとりだけした後は、入社後の手続きなどが話される場合もあります。

この場合のアドバイスは自然体で行くこと。また、質問や不安な点があれば聞いておきます。というのは、もし内定が出た場合、受諾するのか、他社にするのか、を決めなくてはいけないからです。
この段階では、企業側はほとんどの場合、答えにくい質問でも素直に答えてくれます。悪条件を隠して入社してもらっても、すぐに辞められてしまったら企業側としても大きな損失になるからです(それよりも、合わない人材には最初から断ってもらった方が損失は少ないのです)。もしどうしても譲れない条件があるのであれば、ここで主張しておいた方がよいでしょう。

2)面接で複数人から絞る場合1(面接のみ)
面接での受け答えでさらに候補者を絞るケースがこれです。
たいていの場合、書類審査の結果である程度ランク付けされているということです。

とはいうものの、自分の作品集を正しく説明できるか、質問に対して正しく答えられるか、ということで逆転することは良くあります。
また、面接結果が合格を出す水準になかった、ということで全員落選で再募集、ということもあります。

この場合のアドバイスは、事前に想定質問を考え、答えをある程度用意しておくことです。しかし、丸暗記してしまっては不自然になるので、キーワードをメモする程度にとどめた方が無難です。

なお話し慣れていない人は、誰かに質問してもらい人前で話す練習をしておいた方が良いです。

3)面接で複数人から絞る場合2(事前課題あり)
面接の前に課題が出て、その課題をプレゼンするものです。
課題はたいてい、業務で可能性のあるプロダクトのデザイン提案です。ターゲットが決まっている場合もあれば、ターゲットも自分で設定していい場合もあります。

手描きを重視する企業ではラフスケッチも全て持ってくるように言われる場合もあります。

ここで見られるのはデザイン力とプレゼン能力です。
2)と異なるのは、デザイン力がかなり重視されるという点です。

ここでアドバイスは、事前課題が期間中にうまくいかなくてもハキハキと自信をもってプレゼンするのがいいと思います。
基本的なことですが求人企業は一緒に仕事をする仲間を探している、ということを忘れないでください。

というのは、デザイン課題は企業が通常デザインしている製品であることが多いので、面接官はその分野のベテラン/プロフェッショナルです。従って、少し調べた程度の浅い知識で「社会はこのように変化していくので、こういうデザインが必要なのです!」と得意げに語っても、それは何年も前に同社で議論した使い古された内容だったりします。

また、少なくともこれから一緒に働く仲間を探しているので、自分を良く見せることを意識しすぎて、「なんだかすごそうだけどこんな人とは働きたくないな」と思わせてしまうことがないようご注意のほど。


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


面接について2

面接の際、一次面接は半分ぐらいの企業が同席を許していただけます。一次面接の面接官は「デザイン部のトップ」と「人事の担当レベルの方」がほとんどです。逆に二次面接になってしまうと、たいてい役員クラスが出てくるので同席できることはほとんどありません。
なお、デザイン事務所の場合は最初から社長が出てくることが多いです。

とはいえ、同席できても余程のことが無い限り、私は発言しません。その方が「本人がしっかりと考えて受け答えできている」という印象を与えられるからです。

数多くの面接に立ち会った経験から、よくある質問を以下に記します。

簡単に職務経歴と自己紹介をしてください。

特に時間の指定がなければ、簡潔に短く、ということだと考えられます。職務を順に説明し、そこで何を得てどんな能力がついたのか、を説明できると良いです。

学校を卒業してから現在まで、職歴、職種を手掛けた内容得た能力とともに簡単に説明してください。

手元に職務経歴書を置いて、順に説明するイメージです。現在から逆向きに書いてあっても問題ありません。

作品集を説明してください

例えば、先日の某社の面接では「15分で」という条件でした。15分は長いように感じますが、順に説明していると意外とすぐに経ってしまいます。
特に説明したい作品から説明するようにし、時間があまったら代表的な作品を順に説明すると良いでしょう。
また、それらのページは小さな付箋を付けたりページを覚えておくと良いでしょう。見苦しくならないよう注意。

※作品集は白黒でもいいのでコピーを手元に置いておくことをお勧めします。
それを前日に見ながら予習しておくとよいです。長くなりすぎないように、ポイントを絞りましょう。

当社を志望する動機はなんですか?

基本中の基本です。。『御社のホームページを拝見してこういう点にとてもひかれました』という内容を必ず足す必要があります。そのためにも、受ける会社について良く調べておくことが必須であり、面接してくれることへの礼儀でもあります。

競争率の高い人気企業で、面接対応が総務部門の場合、ここを重視する可能性があるので要注意です。

これまでの会社の退職理由。在職中であれば、退職したい理由。

これは人事部の面接では必ず聞かれます。会社都合であればしかたないですが、短い期間で辞めた場合はそれなりの理由を用意する必要があります。

空白期間がある場合、何をやっていたかは聞かれなくても必ず説明すべきです。『バイトをしながら就職活動』などでも構いません。

当社に入ったとして、あなたの能力で最も活かせる点は?これまでのデザインで心掛けていることは何ですか。

このような質問にはスムーズにに答えられるよう、頭の中でイメージしておくと良いでしょう。

当社の製品デザインをみて、どのように感じましたか。

これも、目の前にそれをデザインした方がいらっしゃるということを忘れずに、失礼の無いように。
ただし、明らかな欠陥があるのにそれを無視してべた褒めしてしまうと、センスの無い人間と思われる恐れもあります。
その欠陥は当人たちも認識しているが他部門との関連でどうしようもない場合もあるからです。

あなたの長所と短所は何ですか?

これもたまに聞かれる質問ですが、あらかじめ考えておかないと短所が難しいです。短所の言い方によっては、相手が不安になってしまう場合があります。

社内もしくは社外での折衝で、うまく進めるためのポイントなどはありますか?

コミュニケーション能力はどの会社でも求められるところですが、ここで具体的な経験を元に話ができると評価が高いです。

これまでで最も辛かった業務は?

過去に「このような質問を受け、回答に窮してしまった」との報告があったので掲載しておきます。めったにない質問ですが、いざ急に言われておかしな回答がないようにしたいものです。

趣味は何かありますか?

意外にこのような基本的な質問もあります。

<部門が分かれているなら>当社のどの部門の製品を手掛けてみたいですか。

これは注意が必要です。選ばなかった部門の製品もやりたくないわけではない、というニュアンスを残しておかないと、その部門の方が同席している場合心象を悪くします。

———-
質問内容として想定されるのは上記のようなものです。

あとは、やはり先方の会社についてできるだけ知っておくこと、例えばホームページを見たり。もしお店等で売っているものであれば、ぜひ現物を売り場で見て、どのように販売していた、どのような客層がそれを見ていた、等を話題にするとポイントが高いと思います。

逆に、聞いておきたいことも準備しておくとよいと思います。
「質問はありませんか?」と聞かれて何もないと、その会社に興味がないかと思われる可能性がありますので。(かといって給料の話をするかどうかは微妙ですが。)

例えば、
・デザインする上で苦労する点はどこですか。
・社内でこのデザインをプレゼンするのはデザイン部門の方ですか、開発や企画の方ですか。

なお、履歴書も念のため準備しておいてください。多くの場合、1次面接で提出します。特に事前に言われていなくても、あった方が良い場合が多々あります。

————-
なお、弊社では面接に同席が許されなくても、できる限り同行するようにしています。つまり候補の方と一緒に求人企業の入口まで行くものの、そこで帰ることになります。一見ムダに見えますが、その道中で話すことで候補の方がリラックスできたり、自分の考えを整理できたり、またこちらからアドバイスができたりするので、大変有効だと考えているからです。(自画自賛ながら丁寧ないい会社ですよね(笑))


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


マネージメント経験

特にベテランの方向けの求人条件によく出る「マネージメント経験」のお話です。

求人は2つに大別できます。現場でバリバリ作業をする若手の方を求める求人案件と、部下の業務管理やデザインディレクションを担当する中堅の方を求める案件です。

もちろん会社によっては生涯現場デザイナーとして仕事をする場合もありますが、多くの場合、中堅の募集の際は「マネージメント経験」が必須条件もしくは歓迎条件としてつきます。

とはいえ、これらの経験がある方は少ないのが現状です。理由としては、以下が上げられます。

・デザイン部門自体が小さく部長と現場しかいない会社が多い。(こうなると部長以外は何歳になっても現場社員となります。)

・デザイン部門の管理職は他部門出身者。(営業が強い会社だと営業職の方が、開発が強い会社だと開発職の方がデザイン部のトップに就く場合があります。こうなると、もしこの方が転職するにしても、デザイン部以外も選択肢に入るため無理に他社デザイン部の管理職に就く必要がないので候補としてが上がりません。)

・デザイン事務所も小さい会社が多く、社長以外はフラットである場合が多い。

・企業内でマネージメント経験のある人(課長、部長職に就いた人)はそのまま出世するケースが多いので転職意思がある人が少なく、市場に出てこない。

マネージメント経験のある方へのアドバイス

上記のように、デザイナーでかつマネージメント経験がある方は実際には非常に少ないのが現状です。もしマネージメント経験をお持ちなら、職務経歴書に必ず目立つように記載すべきです。

冒頭に「職歴概要」を書きますが、そこでも一言触れておきましょう。また、「リーダー経験」という項目を設けて、どのような業務で何人の部下を持ったのか、その際に気を付けたポイント、苦労した点、それを解決した手法などを記載すると良いでしょう。

マネージメント経験のない方の対応法

弊社にコンサルに来た方で、希望する求人はマネージメント経験が条件であるのに本人に無い場合、「リーダー経験はないか」聞きます。

例えば部署横断の一時的なプロジェクトでもいいし、学生時代の経験や、プライベートでイベントのリーダーをやっていたり、ボランティアで地域小学生にサッカーを教えているなど、いろいろと考えられます。

もしそうした経験があれば職務経歴書に「リーダー経験」という項目を付けて、その際に人を動かした方法や苦労談などを記載することを勧めています。

実際に、条件の中に「マネージメント経験必須」とあったのに、候補者の方の作品集が良かったためデザイン室長が気に入り、単発のプロジェクトのリーダー経験でOKとなった例があります。

もし全く無い方は、今後は日常において、自分から進んで手を上げてリーダーになるようにしてください。リーダーは組織に1人いればいいのではなく、組織全員がリーダーの素養を持っていれば、順調に業務が回ります。それぞれが自分から自発的に動けるからです。

以下は蛇足ですが、、、
私の個人的な持論として、子育ては実質的にはマネージメント経験と言えると思います。完全に上下関係が決まっており、時には怒り、時には褒めて人を育てるからです。
残念ながらそれを記載してもなかなか効果がありませんが、かつて候補者の方に2人の子がいたため、採用担当者に直接話して説明し、前述のリーダー程度のプラス評価をいただいたことがあります。
(子供のいない方は差別的発言と感じられたら申し訳ありません。私自身未婚で子もないのでご容赦ください。。。)


無料コンサルティングを予約する

弊社では、転職をお考えのデザイナー様を対象に、無料の個別面談(コンサルティング)を行っております。
そこで、求人のご紹介や、ポートフォリオ・職務経歴書等の作成アドバイスをさせていただきます。
まだ利用されていない方は、この機会にぜひ、登録フォームよりお申込み下さい。

すぐには転職を考えていなくても構いません。無料です!
※学生の方・実務未経験の方は、当社の対象外となります。


手描きスケッチの重要性(1)

 

ビートップツーの扱う求人案件はプロダクトデザイナーが最も多く半数以上を占めます。プロダクトデザイナーの求人内容を企業様にヒアリングに行くと、やはり手描きスケッチの重要性を切に感じます。もう一方は、3D-CADおよびレンダリング能力。他にも製造の知識や構造、機構、交渉能力等々ありますが、まずは手描きと3D。

ある企業の方が、こんな話をしていました。

「『手描き』と『3D』は車の両輪みたいなもので、どちらも同じように大事。但し、今回の募集は20代の若手希望なので、まずは手描きスケッチを重視する。3D-CADは入ってからいくらでも教えられるけど、手描きは教えられないから。」

なお、ここでいう手描きスケッチとは、サムネイルやアイディアスケッチのことです。初期段階でサッと描いて思考を広げるラフなスケッチの能力が求められています。そこで今回は、手描きスケッチの参考になる書籍をいくつかご紹介します。

デザインの発想から表現 プロダクトデザインスケッチ

清水 吉治 (著)  出版社:日本出版サービス

言わずと知れた日本のマーカースケッチの第一人者、清水吉治先生の本です。
数ある清水先生の本の中でも手書きスケッチのテーマではこの本をお勧めします。後半にキヤノン、セイコーエプソン、富士フイルム、日野自動車、富士重工、タニタのインハウスデザイナーが描いたラフスケッチが載っているからです。
本来は門外不出でしょうが、清水先生だからこそ提供を受けることができたのであろう貴重な資料を見ることができます。

Sketching: Drawing Techniques for Product Designers

Koos Eissen (著), Roselien Steur (著)  出版社: Bis Pub

PAGE TOP