今回は、最近転職者の方をサポートする中で感じた補足的な点をお伝えします。
※過去に掲載した内容を加筆したものです。一気に読みたい方はこちら。
前の会社の退職理由は?と聞かれて「ステップアップするため」は危険
面接 IIよくある質問と解説 1 でも触れましたが、これまでの企業の退職理由として、「ステップアップ」や「キャリアアップ」「スキルアップ」するため、というのは危険です。
当社で転職相談を受ける場合は前職の退職理由、もしくは転職活動をしている理由を聞くのですが、
「一通りデザインしたのでこれ以上は成長が無いと考えて、スキルアップするため」という理由はよくあります。
しかし、これをそのまま企業に伝えてしまうと、「うちの会社に入っても、一通りデザインしたらやめてしまうのか?」と思われてしまいます。企業は1人を採用するのに、数百万以上の大きなコストを払っています。また、入社したら周囲の人が教えてくれたり、上司がサポートするのも、時間コストとして大きいです。
それが数年勤務しただけで「またスキルアップしたいんで辞めます」と言われてしまうと大きな損失になってしまうので、見送りになってしまう可能性があります。
もしそのような予定があっても、面接のときは別の理由を用意しましょう。例えば企業向けの製品ばかり作っていたのであれば、「もっと身近な商品をデザインしたいと強く思いました」などです。ポイントとしては、退職した理由が、今受ける企業に当てはまらないこと。この例では、消費者向けの商品を作っているメーカーを受ける際はこのような理由が良いです。
前の会社の退職理由は?と聞かれて「ブラック企業だから辞めた」場合
デザイン業界だと残念ながらよくあるのが、「前職が超長時間労働」「事務所なので激安給与。新卒の時は勉強だと思って我慢していたがそろそろ良いと思って」などです。一般的な基準から見たらブラック企業だから退職した、という場合の面接での答え方をお教えします。
ここは、悪口にならないように数字を挙げて、淡々とそのブラックな条件を伝えると良いです。
例えば、「毎日終電近くまで勤務していたのでこのままでは体を壊してしまうと思いまして」「残業も多かったですが、年収が○○万円でした。これまでは修業期間と考えていましたが、そろそろきちんとした給料をもらえるところに転職したいと考えました」などです。
大切なのは、受けている企業で再現しないこと。例えば「月の残業が繁忙期では40時間にもなりまして」と言って、受けている会社も同じようだと、「うちも12月だけは40時間ぐらいになることあるな。この人はそれが無理か」と、面接で落とされてしまいます。
また、「営業の意見が強くてデザイン部の意見が通らなくて」ということも、「うちでもそういうことはあるよ」となるとマイナスな印象になってしまいます。
「パワハラな上司がいたので」という理由の場合は、できれば他の理由にしたいところです。というのは、この手の感覚はなかなか短い時間では伝わらないからです。何か、誰が聞いても「それはパワハラ上司だ」と納得できるようなエピソードがあれば良いですが、うまく説明できそうもなければ別の理由を考えましょう。
<長くなったので「希望年収の書き方」「年収?月収?」などは次回にします>
(下村航)
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