企業様向け)デザイナー募集のポイント 2

企業様向け)デザイナー募集のポイント 2<求人の依頼先>

先週からの新企画「企業様向けのデザイナー募集のポイント」の第2回目です。(デザイナー様にも役に立つ内容になると思います)
多くの事例を見てきた中で、良い人材を獲得するヒントをお伝えしていこうと考えております。今回は、基本的な事項ですが、まずどこに依頼するか、ということをご説明したいと思います。 

● 求人の依頼先

まず求人を自社サイトのみでするか、外部に依頼するかで変わりますが、外部に依頼する場合、大きく分けて2種類の方法に分かれます。「広告型」と「エージェント型」です。
 

1) 広告型

 広告型はその名の通り、御社の求人情報を掲載しておく形式です。掲載先は「人材会社系」と「一般メディア系」に分かれます。
 それを求職者が見て直接応募してくる場合もあれば、広告企業がとりまとめて紹介してくる場合もあります。
 料金体系は基本的に期間あたりの掲載料です。1ヶ月掲載が契約期間であれば、1ヶ月間掲載することで料金が発生します。
 費用は数万円から数十万円です。掲載料ですので、その間に1人の応募も無くても、料金が発生します。また、期間を延長すればその分、2倍、3倍と費用がかさんでいきます。広告系はさらに以下の2種類に大別できます。

1ー1) 人材会社系広告
 人材会社が自社で運営しているサイトに掲載する形式です。会員制のものもあり、会員登録しているユーザーは転職意思が高いので比較的応募があつまりやすい傾向があります。中には求職者が登録するのに費用がかかるものもあり、そのサイトに登録している人はそれだけ転職意思が高いことになります。
1ー2) 一般メディア系広告

 雑誌 「AXIS」や「日経デザイン」、デザイナー向けサイトである「JDN」など、デザイナーに目につきやすいメディアに掲載する広告です。

2)エージェント系

 自社で求人登録を幅広く集めておき、求人の依頼があったらその中から該当しそうな方に連絡、本人から受けたいという確認が得られたらその方を紹介する、という形です。(当社ビートップツーもここに当たります)

 ほとんどの場合が、成功報酬という形を取ります。つまり紹介した方が入社したら紹介料が発生します。逆に入社しない限りは1円も発生しません。また、早期に本人都合で辞めてしまった場合、返金規定がある場合が多いです。報酬は採用になった方の年収の30%前後が平均です。その方の年収や、専門性(採用活動の難易度)などにもよります。
 一見すると大変高いのですが、広告系で3ヶ月も掲載をすると同等になります。しかも広告では良い方が見つかる保証はありませんが、エージェント型は見つからない限りは1円もかかりません。
 人材会社からするとリスクですので、そのリスク分が費用に上乗せされていると考えてください。エージェント系も以下の2つに大別できます。

2ー1)大手人材会社系
テレビでCMを流しているような、大手人材会社は広告系もエージェント系も対応している会社がほとんどで、また、ほぼ全職種に対応しています。

 例えば某社は数十万人の登録があり、そのうち5%がクリエイティブ系だと聞いています。大手の中でも、若手の登録が多い会社、高収入な方に強い会社、転職意欲が高く返信率が高い会社など多少の特徴があります。

2ー2)業界専門系
 ある分野に特化したエージェントです。弊社ビートップツーはデザイナーに特化していますが、金融業界に特化した会社など、多分野でも存在します。各社ともかなり小規模な会社ですので、業界内ではそれなりに知られているものの知名度が低いのがネックです。
 一方で、希望に沿った人材をピンポイントにご紹介できるのが強みです。手前みそながら、弊社の場合は求人の依頼をいただいてご紹介する人材は1名から3名程度です。1名だけ紹介してその方が入社する場合もよくあります。
 その場合は企業様としては採用にかかる負荷、例えば応募者の書類の確認や面接の調整なども最小限で済みます。
 特にプロダクトデザイナーは希少でマイナーなため、ある企業様は「某大手人材会社に依頼したらWebデザイナーやグラフィックデザイナーばかり何十人も紹介してきて腹が立つ」と話していました。
 逆に弱みとしては、大手の登録者数には到底及ばないので、マッチする方がおらずご紹介できないこともあるという点です。この弱点を相互で補うため、大手企業では(登録者にあらかじめ断ったうえで)自社データベースを有料で専門系人材会社に解放している場合もあります。
 

● 自社での募集

 自社が知名度が高く、企業イメージが良い会社は、自社の募集ページだけで対応するという方法もあります。(実際には、著名な大企業が多いので、広告、エージェントも並行して依頼して全方位的に募集をかけるケースが多いです。)
 メリットは費用が安いこと、自社に強く興味のある人のみが応募してくること。デメリットはブランドイメージが良ければよいほど多数の応募者が来て、書類審査で手間が非常にかかること。逆にブランドイメージが強くないと、全く応募が来ない、ということになります。
  
終わりに
 多くの企業様は多くの人材会社に依頼をかけて募集をされています。予算に余裕がある会社は広告と併用して募集をかけています。ご参考になれば幸いです。
 (次回以降は、より具体的なポイントをお伝えする予定です。およそ1.2週に1回の掲載を予定しています)

(下村航)

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