面接Ⅰ:面接の種類 デザイナー転職ガイド2026 

この連載ではプロダクトデザイナー向けの転職ポイントを掲載していますが、他のデザイナーにも参考になると思います。
※過去に掲載した内容をアップデートしたものです。一気に読みたい方はこちら

今回は「面接」についてです。

企業が中途採用をする場合、まずはポートフォリオ・職務経歴書・履歴書で書類選考をします。ここでかなりの人数が落とされ、選考を通過した人だけが面接に進めます。

面接はデザイン部門長などによる1回のみの場合と、役員や社長面接が加わり2回行われる場合があります。
面接のスタイル・位置づけは企業や求人内容により異なりますが、概ね以下の4つに分かれます。

A-1)ほかの応募者がいない:適性を詳しく確認するための面接

ほかに候補者がいない場合でも、ポートフォリオや職務経歴書だけで採用が決まるわけではありません。書類だけでは判断しきれないスキルや人柄、コミュニケーション能力などを、面接での受け答えを通して確認します。

中途採用では、比較的多く見られる選考パターンです。ただし、競合する候補者がいないからといって、採用が確約されているわけではありません。面接で企業が求める水準に達していないと判断されれば、不採用となるケースもあります。

最後まで気を緩めず、これまでの経験や強みを具体的に伝えられるよう、十分に準備して臨みましょう。

▶この場合のアドバイス

事前に想定質問(次回「面接Ⅱ」で説明)を考え、ある程度答えを用意しておくことです。しかし、丸暗記してしまっては不自然になるので、キーワードをメモする程度にとどめた方が無難です。話し慣れていない人は、誰かに質問してもらい人前で話す練習をしておいた方が良いです。

なお、仕事内容などで気になる点があれば一次面接で質問しておくとよいです。二次面接は役員や社長面接で、気になる点を質問できる雰囲気ではない可能性があるからです。(この点については、A-2)で詳しく説明します。)

A-2)ほかの応募者がいない:採用を前提とした最終確認の面接

このケースは、求める条件が厳しく、該当する人材が限られる求人でよく見られます。条件に合う人材が少ない求人では、企業が数か月以上にわたって採用活動を続け、ようやく有力な候補者に出会うこともあります。そのため、書類選考の時点で評価が高く、企業側が採用を前向きに検討しているケースも少なくありません。

面接では、スキルや経歴の最終確認に加え、人柄や入社意欲、勤務条件などに大きな相違がないかを確認します。問題がなければ、入社時期や入社後の手続き、今後の流れについて具体的な話が進むこともあります。

ただし、採用が正式に決まるまでは油断せず、受け答えや条件面の確認を丁寧に行うことが大切です。

▶この場合のアドバイス

自然体で行くこと。また、質問や不安な点があれば聞いておきます。というのは、もし内定が出た場合、「受諾する」「辞退する」かを決めなくてはいけないからです。

このケースでは、企業側は答えにくい質問でも素直に答えてくれることが多いです。採用条件や職場環境について十分に説明しないまま入社に至っても、実際の働き方とのミスマッチによって早期退職につながれば、企業にとっても大きな損失となるためです。

そのため企業側も、候補者にとって不都合になり得る点を含め、事前にできるだけ正確な情報を伝えたうえで、双方が納得して入社を判断することを重視します。条件が合わない場合には、入社後に早期離職となるよりも、選考段階で辞退してもらう方が、企業・候補者の双方にとって負担が少ないと考えられているのです。

年収やテレワークなど、入社を判断するうえで譲れない条件がある場合は、この段階で確認し、企業側と認識をすり合わせておきましょう。

B-1)面接で複数人から絞る場合:課題なし、複数の候補者を比較する面接

書類選考を通過した人が複数人おり、面接で絞るケースです。書類選考の結果ではAさんが良かったけど、面接での受け答えやポートフォリオの説明を受け、Bさんの方が良いね、と逆転することが多々あります。
また、面接結果が合格を出す水準に達していなかったということで、全員不採用で再募集になることもあります。

▶この場合のアドバイス

A-1)と同じです。事前に想定質問(次回「面接Ⅱ」で説明)を考え、ある程度答えを用意しておくことです。面接で緊張してしまう場合は、誰かに質問してもらう模擬面接もお勧めです。(弊社紹介の企業に応募し、面接に進まれた場合には模擬面接を実施しています)

B-2)面接で複数人から絞る場合:課題あり、課題のプレゼンも含む面接

面接の前に課題が出され、その課題を面接でプレゼンするケースです。2~3週間前に課題を伝えられる場合もあれば、当日の朝から夕方までの間に作成、夕方からプレゼン面接というケースもあります。
課題はおおむね、業務で可能性のあるデザインの提案です。ターゲットが決まっている場合もあれば、ターゲットも自分で設定する場合があります。

プロダクトデザイナーの場合、課題途中のラフスケッチもすべて持ってくるように言われる場合もあります。プロセスも重視されるからです。(特に指示がない場合も、持って行く方が良いアピールになります)

このケースで面接官が見ているのは、「デザイン力」と「プレゼン力」です。

▶この場合のアドバイス

事前課題がうまくいかなくても、ハキハキと自信をもってプレゼンしましょう。

また、基本的なことですが求人企業は「一緒に仕事をする仲間を探している」ということを忘れないでください。デザイン課題は、企業が通常デザインしている製品であることが多いので、面接官はその分野のベテランです。従って、彼らの想像を超えるようなデザインは難しいと思います。しかし、それでも真摯に課題に取り組んで自分の考えを堂々と示すことができれば、「この人とだったら一緒にやっていきたい!」と思ってもらえると思います。

逆に、自分を良く見せることを意識しすぎて奇をてらったおかしなデザインを出してしまったり、Webで見つけた豆知識を偉そうに語ると、「なんか空振りしていてこんな人とは働きたくないな」と思わせてしまう可能性もあるのでご注意のほど。

Webで見つけた豆知識は、ベテランにとっては初歩の常識だったりするのでそれを語るのは寒いことが多いです。

<次回「面接Ⅱ」に続きます。>
下村航

ここまで読んで、
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