転職活動の第一歩 デザイナー転職ガイド2026

当社の求人はプロダクトデザイナーが多く、グラフィックデザイナー、UI/UXデザイナーと続きます。プロダクトデザイナーといってもアプリなどのデジタルプロダクトではなく、3D-CADを使うような立体製品の物理製品のプロダクトデザインです。また、広告系、IT企業ではなく、製造業メーカーの求人が多いのが特徴です。

この連載ではプロダクトデザイナー向けの転職のポイントを掲載していきますが、多くの内容は他のデザイナーにも参考になると思います。

まず第1回目は、転職活動を始める際の第一歩についてお伝えします。
※過去に掲載した内容をアップデートしたものです。過去記事一気読みはこちら

1)転職をするか迷っている方へ

転職をするか迷っている段階でも、専門の転職エージェントに登録して相談に乗ってもらうことをお勧めします。

弊社の登録者の方もそのような段階での相談も多いです。
「今の会社に何らかの不満がある」「不満はないけど周りが転職しているから焦ってきた」など、理由はさまざまですが、そういう場合でもご相談は大歓迎です。

面談することによって、私のような転職専門家からの話を聞くことで発見がたくさんあるようです。

よくある気づきは、中堅以上の人は、「自分には転職できる候補先が意外と少ないんだ」ということ。特に30代後半ぐらいからは、それまでにやってきた経歴を評価されて転職するので、なかなか他業界には行けません。同業他社に転職するのが一番有利ですが、そうすると今の仕事の不満点、業界の将来が不安、一通り経験したので別の仕事がしたい、という点は解消されません。
(もちろん、中堅以上の方でも他業界に転職していった方はいます)

若い人だと、募集している企業の例を聞いて、自分の可能性や年収レベルを知ることができます。自分の給料は安いのか、高いのか。世の中にはどのようなデザイナーの募集があるのか。ホームページの情報だけではわからないことまで知って、転職したい気持ちが強まる人もいますし、意外と今の仕事環境が恵まれている、と感じる人もいます。

またポートフォリオまで作成して見せていただければ、その会社に受かる可能性がどれぐらいあるか、全然ないのか、などがアドバイス可能です。

できれば当社のような専門エージェントと、営業からエンジニアからなんでも扱っている大手エージェント、両方の話を聞くといいかと思います。大手はデザイナーに詳しくないのでポートフォリオのアドバイスや仕事内容の詳しい説明などは期待できませんが、その代わり数多くの案件を持っています。

(※登録してあいまいな返事をすると、勝手に応募してしまう大手エージェントもいるので注意が必要です。大手有名エージェントでも、若手担当者にそのようなことをされた、という話を聞きましたので、勝手に応募させないようご注意ください。資料が弱い状態で勝手に応募されて落ちてしまうと、その企業にはその後何年かは応募できなくなります)

2)すでに転職を決めている方へ

これ以降は、すでに転職しようとほぼ決めている方向けの情報です。(もちろん、良い会社が見つかったら応募、見つからなければ待つ、という方も含みます)

プロダクトデザイナーが転職をする際に必要なのは、「ポートフォリオ」「職務経歴書」「履歴書」です。特に書類審査では、この順番で重視されます。
まずポートフォリオが無い方は、用意してください。大変だとは思いますが、学生の時を思い出しながら作成しましょう。この連載でも詳しく説明していますので、合わせて以下もご覧ください。

ポートフォリオⅠ全般 
ポートフォリオⅡ構成の基本 
ポートフォリオⅢインデックス他 
ポートフォリオⅣ初めて作成する方へ
ポートフォリオ補足:コンペや仕事以外の作品掲載

とはいえ、「作りはじめたものの、完璧を目指してしまい全然完成せず、いつまでたっても1社も応募しない」ということはよくあると思います。

しかし、転職活動は運と縁とタイミング。当社に相談に来た方には、「まずは自己評価30点でいいから、一通り完成させてください」と伝えます。ポートフォリオさえあれば、求人がきたときに受けることができるからです。

自分がどの程度評価されるのか、他社からみたら自分の仕事はどう評価されるのかなど、まずは受けてみないとわからないところもあります。また「そもそも自分がどのような仕事を希望しているのか」も、いろいろな会社の求人を調べてみて初めて認識できる、ということもあります。

見る側もプロですので、30点のポートフォリオでもある程度は想像してくれます。
転職を考えているなら、まずはポートフォリオをざっくりでいいので完成させる。このことを意識してください。

なお、弊社へ転職申し込みする際は未完成でも構いません。むしろ未完成で面談をした方が、アドバイスを受けてから作成できるでムダが少ないかもしれません。

※ポートフォリオなしでも応募可能なデザイナー案件は要注意です。人が来なくて困っているブラック企業だったり、デザイン軽視の職場である可能性が高いです。

追記:ポートフォリオについては例外もあります。たとえば自動車業界のモデラーでは、ポートフォリオ無しで、HP等から持ってきた自動車の写真を多数(この車のここを担当した、と示すだけのもの)と職務経歴書だけで受かった例もあります。また、ポートフォリオがなくても明らかに経験、スキルがマッチしているので、面接に進めた例もあります。(この場合、実技試験で審査されます)

3)行きたい方向性の探し方

順番が前後しますが、転職したいと決めたものの、どの企業を受けたらいいか、どういう方向にキャリアを組み立てたらいいかがわからないと、転職活動がスタートできないと思います。

そういう方には、「今回の転職の「軸」を決めると良い」とお伝えしています。転職の「軸」とは、譲れない条件や、希望の方向性です。デザイナーの場合は、

「プロダクトデザイナーであることが絶対条件」
「使用している人を身近に見たいのでBtoC製品」
「結婚を考えているので年収アップ/年収○○万円以上」
「場所は将来の介護を考えて実家のある関東圏内が絶対条件」
「子育て中なので19時までに○○駅に戻ってこれること、週2回のテレワーク」

などです。転職を考え始めたとのことで、今の会社を辞めたい理由から逆算するのも良いと思います。

しかしそうはいっても具体的な条件があまり浮かばないという場合は、検索して、いろいろな求人を見てみることをお勧めします。具体的な求人を見て、「テレワーク無しでは嫌だな」「パチンコは嫌だな、玩具は年収安いのか」などがわかってくるかと思います。

ただ、前述のように中堅ともなると企業はご経験を買いますので、全く違う分野に行くのは難しいケースが多いです。そのあたりも考えながら、いろいろと求人を見てみると良いかと思います。

<次回はポートフォリオ Ⅰ全般です> 

 (下村航)

ここまで読んで、
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