この連載ではプロダクトデザイナー向けの転職ポイントを掲載していますが、他のデザイナーにも参考になると思います。
※過去に掲載した内容をアップデートしたものです。一気に読みたい方はこちら。
今回は、「希望年収の書き方」「そもそも年収とは?月収とは?」の2点についてです。
- 希望年収の書き方
- 1)年収に「これ以下は譲れない」という明確な最低希望年収がある場合
- 2)希望年収を絶対条件としない場合(業務内容や条件によって受諾する可能性がある場合)
- 3)現年収が応募先企業の想定年収を大きく下回っている場合
- 希望年収を考える前に知っておきたい「年収」「月収」の考え方
希望年収の書き方
希望年収の書き方は以下のような選択肢があります。
1)年収に「これ以下は譲れない」という明確な最低希望年収がある場合
2)希望年収を絶対条件としない場合(業務内容や条件によって受諾する可能性がある場合)
3)現年収が応募先企業の想定年収を大きく下回っている場合
1)年収に「これ以下は譲れない」という明確な最低希望年収がある場合
今回の転職において、年収を重要な条件としており、「この金額を下回るのであれば転職しない」という基準が明確に決まっている場合は、その旨をあらかじめ伝えておくことをおすすめします。
例えば、「希望年収 ○○万円以上(今回の転職では年収も重視しており、これ以下でしたら辞退します)」と記載します。もう少し柔らかく伝えたい場合は、「最低希望年収 ○○万円以上(今回の転職では年収も重視しております)」といった書き方でもよいでしょう。最低希望年収を事前に伝えておくことで、企業側もその金額を提示できるかどうか、また、その条件に見合う経験やスキルがあるかという観点を含めて選考を進めることができます。
希望する年収と企業側が提示できる条件に大きな差がある場合は、選考の早い段階で見送りになる可能性もあります。ただし、年収が転職における譲れない条件なのであれば、早い段階で条件が合わないと分かることは、求職者・企業双方にとって無駄を減らすことにもつながります。
但し、()内の書き方は応募先企業の採用状況や企業風土に応じて、少し柔らかくしたり、あえて詳しく書かない方がよい場合もあります。特に、一般消費者向けの商品・サービスを扱う知名度の高い企業などは応募が集まりやすい傾向があるので、応募者が多数の時に強い表現を用いると、「入社意欲がそれほど高くないのではないか」「自社の社風とは合わないかもしれない」と受け取られ、選考上マイナスに働く可能性もあります。
2)希望年収を絶対条件としない場合(業務内容や条件によって受諾する可能性がある場合)
単に「希望年収 ○○万円以上」と記載する、または、あえて希望年収を記載しないという選択肢もあります。
企業側も希望年収をあくまで判断材料の一つとして捉えるため、希望額に届かない可能性があっても、業務内容や経験・スキルなどを含めて総合的に選考を進めることができます。弊社では希望年収を記載する場合、その後に「ただし、今回の転職では業務内容を重視しています」などと追記することもあります。これにより、希望年収はあるものの、それだけを理由に応募先を判断しているわけではないことを伝えやすくなります。
また、応募先企業の年収水準が希望額より低い可能性があるものの、仕事内容やポジション、その他の条件次第では内定を受諾したいと考えている場合は、希望年収をあえて記載しない方がよいケースもあります。なぜなら、企業が「希望年収を提示するのは難しい」と判断した場合、特に応募者が多い企業では、希望年収との乖離だけを理由に書類選考で見送りとなる可能性もあるためです。年収以外の条件も含めて検討したいのであれば、まずは選考の機会を得ることを優先する考え方もあります。
なお、企業の人事担当者は、一般的には現在年収も参考にしながら提示条件を検討します。そのため、希望年収を記載していない場合でも、想定される提示年収が現在年収を下回る可能性が高い場合には、選考の途中で事前に確認や打診が入ることもあります。
3)現年収が応募先企業の想定年収を大きく下回っている場合
この場合は、希望年収をあえて記載しなくてもよいでしょう。
特に大企業では、役職や等級、ポジションごとに一定の給与水準が定められていることが多く、応募者の現年収が低いからといって、その金額を基準に提示年収が決まるとは限りません。そのため、希望年収を記載していなくても、経験やスキル、採用ポジションの等級などに応じて、求人票に記載されている年収水準に沿った条件が提示されるケースがあります。
希望年収を考える前に知っておきたい「年収」「月収」の考え方
ここまで、希望年収の伝え方についてケース別にご紹介してきましたが、そもそも転職活動でいう「年収」とは、どの金額を指すのでしょうか。
転職活動で使う「年収」は、基本的に税金や社会保険料などが差し引かれる前の「額面」の金額を指します。実際に銀行口座へ振り込まれる「手取り額」とは異なります。また、賞与や残業代、家族手当や住宅補助なども含み、交通費だけは除外します。1年間にもらえる金額の総額で、前年分は勤務先から発行される源泉徴収票で確認できます。
転職相談を受けていると、「月給○万円を希望しています」とお話しされる方もいますが、転職先の条件を比較する際は、月給だけではなく年収全体で考えることをおすすめします。
企業によって、月給と賞与の配分は大きく異なります。月給を抑える一方で賞与の比率を高く設定している企業もあります。この場合「平均賞与:月給の〇か月分」は大きな数字になりやすいです。例えば、月給40万円・年収520万円の会社と、月給35万円・年収600万円の会社があった場合、月給だけを見ると前者の方が高く見えますが、年間の総収入では後者の方が上です。月給しか見ていない人は月給40万円の会社を選ぶことがあります。
また実例として、提示年収が500万円、実際はそれに加えて住宅手当5万円、家族手当2万円が毎月支給され、年収500万円に加え年間で84万円支給されていたケースもありました。この方は複数社から内定を得て迷っていたので、各種手当を含めた年間の総額を提示してもらうよう企業の人事部にお願いしたところ、条件の違いが明確になり、最終的な判断材料になったケースもあります。(金額は実際のものとは変更しています)
<次回はプロダクトデザイナーでは重要な「手描きスケッチ」の予定です>
下村航
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