『野次喜多本』登場人物の新たな“ちょっといい話”(43)

 

3年前に出した『野次喜多本』では、原稿用紙一枚、400文字では書ききれなかったものや、
その後の友人の消息など加筆し、毎月のブログで登場人物の新たな“ちょっといい話”として書き足した。

暮れに、41回になったところで、今度の自費出版『頼まれる歓び』にそれらを掲載させてもらい、
その区切のいい所で、4月から新しいテーマ「気力」でブログを継続してゆきます。

先回の「万病快癒」の書をしたためた稲葉 実 医師は、
昨年の10月に『パンデミック2020』-緊急レポートー短歌集を上梓し、
この2月に『パンデミック2020』その2を発行、送ってくれた。

検査にて陽性者2名発見すCOVIDと我と最接近の日

その本の中の一句である。いかに医療関係者は危険と闘っているかが、手に取るようにわかる句である。

何故か知らず黄色人種に死者少なし BCGの故と人言ふ

とこしへの闇とぞ見ゆるコロナなれどやがて出づらむ新たなるremedy

3句紹介したが最後のページに、
☆この連作はWHOがパンデミック終息宣言をするであろう日まで続きます。
と、あった。

この稲葉医師の短歌にかける、「気力」は凄い、今回も脱帽のみです。

※ 註 
 COVID 新型コロナウイルスの正式名。
 BCGの故 結核予防に関して現在でもBCG接種を行なっている国では明らかにコロナ感染での死亡率は低い様だ。
 remedy 救済策、療法。今度のパンデミックの場合は十分有効なワクチン・治療薬を指す。

(喜多謙一)
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