『野次喜多本』登場人物の新たな“ちょっといい話”(15)蔭山日出男さん

 

日本ハーモニカ協会主催の
2010年師範・準師範グレート認定者による「ハーモニカコンサート」に、
東京で出演すると、蔭山さんから案内をもらった。
彼は定年後、ハーモニカを習い始め、
超スピードで準師範グレート認定者に選ばれたのだから凄い。
『野次喜多本』より

ある会合で、蔭山さんとは半世紀以上の友人だから、
彼のことを5分ぐらいスピーチするように依頼された。
5分が長いのか短いのかわからないが、
即座にお断りしたが、1分間ならやれそうだと話したら“OK”がでた。
そこで考えたのが彼のことをメモった、このハガキである。

    

昨年の6月、名古屋での『野次喜多本』出版記念会に、彼は駆け付け、祝福してくれた。
次回は夏・秋の軽井沢『野次喜多本』100人似顔絵、画廊での再会を約束して別れた。
その彼が夏に入院、退院した時には、不覚にも
私が食道腫瘍で横浜の大学病院に入院したので会えなかった。

11月27日、突然、彼は肺癌で亡くなり、先月の11月25日は彼の1周忌、
その法要の後の「お別れ会」の席上での、1分間・スピーチ、このハガキとなった。

もちろん、弔辞を述べられた方々の真摯なお言葉とその態度にも心動かされましたが、
時には短い、1分間・スピーチも喜ばれ、私には“ちょっといい話”に聞こえてきた。
合掌。

(喜多謙一) 

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