『野次喜多本』登場人物の新たな“ちょっといい話”(10)稲葉 実さん

 

私の友人で主治医の稲葉実先生から『写真集 観測のガリレオ的方法』を頂いた。
私は、彼の事を「多趣味で奥が深く、毎年、本などにまとめているエネルギーは凄い。
町のお医者さんである。」と『野次喜多本』で書いた。
その通り今年は写真集を上梓し、送ってくれたのだ。半端でない。



『写真集 観測のガリレオ的方法』 著者・写真 稲葉 実
発行 文藝出版社 2018年1月1日 初版発行 3、800円

彼は、子供の時から写真が好きで修学旅行などを撮りまくり
大学生になれば父親からもらった一眼レフ、300mmの望遠レンズで撮りまくり、
途中で挫折があったが1991年MACのPower book100を購入、
偉大なソフト「Photoshop」に巡り合い芸術写真にもはまり、
MACの研究会を自宅アパート開催、私も何回か通い教わった。

お医者さん人生、忙しくなると外の撮影よりも内で
“ただただ胃カメラの写真を撮るだけで”過ぎて行ったと本人の弁。
この写真集は2部からなる。1「パリ生活点描」と2「エウロバ」。
2000年秋から3年半に亘る留学時代に撮ったもので、
1は、パリ近郊、日帰り往復可。
2はフランスの国内外で撮ったもの。(あとがきより抜粋)

5月末日、私は年一回の健康診断に訪れた群馬県・みどり市の彼の病院で、
この写真集の誕生秘話を聞いた。
はじめは書の本を出そうとしたらしいが、原稿不足で挫折、
子供の時から親しんだ“写真集”に変身したというのである。
やはり多趣味な人は違うとここでも脱帽した。

年一回の健康診断も私の場合、一日、簡易健診であるから、
レントゲン撮影やエコーを診る彼の眼力が頼りになる。
このような素晴らしい写真集を上梓できる彼の眼力は、
私には、信用大であり、彼から異常なしと言われた時は非常に嬉しかった。
やはり健康診断も眼力あるお医者さんに限ると、
ここで “ちょっといい話”としてご紹介した。

(喜多謙一) 

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