履歴書Ⅰ:見落としがちな注意点 デザイナー転職ガイド2026 

この連載ではプロダクトデザイナー向けの転職ポイントを掲載していますが、他のデザイナーにも参考になると思います。
※過去に掲載した内容をアップデートしたものです。一気に読みたい方はこちら

今回はデザイナー転職時に軽視しがちな「履歴書」についてお話しします。
デザイナー転職に必要な書類は、ポートフォリオ、職務経歴書、履歴書の3点セットです。重要度の順番もこの通りで、場合によっては「書類審査では履歴書は不要」というケースもあります。 ただし、履歴書がまったく見られていないわけではありません。実際に、写真や志望動機、職歴の書き方などが選考に影響したケースもありました。そこで今回は、履歴書で見落としやすい基本的な注意点と、過去に実際に問題になったポイントを紹介します。

<見落としがちな履歴書の注意点>

1) 写真は “微笑む程度の笑顔” で

一昔前には「あごを引いて真剣な顔で」と言われましたが、最近はややにっこりしているぐらいの表情が好まれます。他社サイトなのですが、アンドプロ「すぐわかる履歴書の写真マナー」の良い例にあるように、少し口角を上げて、歯は見せず、微笑んで見える程度がちょうどいいです。企業は「一緒に働く仲間」を探しています。その点を踏まえると、笑顔の方が良い印象につながりやすいでしょう。

2)写真の服装はスーツが無難

勤務時の服装がビジネスカジュアルだったとしても、履歴書の写真ではスーツが無難です。履歴書は人事部の方も重視するので、実際に一緒に仕事をするデザイン部の人は何とも思わなくても、人事部の人に「常識がないな」と思われてしまう可能性があります。なので、わざわざリスクをとることは避けましょう。実際に、「履歴書の写真の服装がだらしない」という理由で不採用になったケースがありました。

3)志望動機のあるフォーマットを使う

履歴書のフォーマットはサイトによってさまざまですが、必ず「志望動機」のあるフォーマットを選びましょう。そして “その会社で働きたい” という熱い気持ちを、簡潔に書きましょう。

過去に某メーカーのデザイン部門のマネージャーにポートフォリオと職務経歴書を提出したところ、
「うちの製品はやや特殊だから、これまでの経験だけだと何とも言えない。なぜうちに入りたいのか、志望動機が知りたいので、履歴書も提出してもらえますか?」
と言われたことがありました。特に応募が多い人気企業では、志望動機が重視される傾向にあります。(志望動機については次回の投稿で詳細をお話します)

4)職務経歴、学歴に空白を作らない

例えば仕事を辞めた後、次の会社まで期間が1~2年空いた場合や、海外留学準備で1年近く空く場合など、職務経歴に空白期間ができていることがあります。しかし面談で話を聞くと、ほとんどの場合は以下のような理由があります。

 ・会社を辞めた後、次の就職先を探しながら、友人から単発で仕事を受けていた。
 ・海外留学のためにお金を貯めるために1年間デザインと関係のないアルバイトをしていた。
 ・学校を卒業した後、大学院に行くか就職するか迷いながら就職活動をしていた。

何も書いていないと、企業は悪い想像をしてしまう可能性があります。上記のような理由で構わないので、職務経歴欄に()付で1行足して、空白期間を作らないようにしましょう。

5)不必要に転職を多く見せない工夫

出向した場合や合併や分社して企業名が変わった場合には、転職したわけではないことを表現するため、以下のように書くと良いです。

悪い例(クリックで拡大します)
良い例(クリックで拡大します)

いかがでしょうか。人事部門が書類選考する際に、転職回数で足切りをする場合があります。「悪い例」の書き方の場合、事情などを見られることなく機械的に足切りされてしまう可能性があるので要注意です。 

6)指定がなければ手書きでなくてOK

中途採用の場合は手書きである必要はありません。むしろ読みづらいので、よほど字に自信が無い限りは、PCで作成したPDFファイルで構いません。

逆に「履歴書(手書き)」と記載があったら要注意です。作業の丁寧さ、文字のバランス等も合わせてチェックされています。過去に、手書きでの履歴書が必須である企業があり、書類審査で落ちてしまった方がいました。理由を確認したところ、履歴書の文字が雑で、欄からはみ出しているところもあり、「作業が雑なのでマイナス」という評価となってしまったそうです。

とはいえ、現在では「履歴書は手書きで」と指定する企業は、かなり少なくなっています。

7)学生時代に使った履歴書の用紙は避ける

学生時代の就職活動で使用した、○○美術大学と書かれた履歴書の用紙を使うのは避けましょう。履歴書では、”その会社で働きたい” という熱意も示す書類でもあります。家にあった昔の余りを使って表現するのは、少し不自然に見えてしまいます。企業側も「なぜこの人は学生時代の履歴書を使っているのだろう?」と疑問に思う可能性があります。

8)希望年収は、基本的には書かないほうが良い

本人希望欄(給料、勤務地、・・・)という欄があるのですが、ここで希望年収は書いた方がいいですか?という質問を受けます。
基本的には書かないほうが良いです。よほど譲れない条件がある場合は書いてください。譲れない条件とは、例えば「年収〇〇万円以下なら辞退します」というケースです。その場合も、単に金額だけを書くのではなく、理由を添えるのがおすすめです。「今回の転職理由が年収アップなので、現職プラス50万円の〇〇万円を希望します」などです。

<参考サイト>

アンドプロ様のサイトで、登録不要でいろいろな形式の履歴書のテンプレートが無料でダウンロード可能です。
https://and-pro.jp/content/article-resume-34-5292/ 

おすすめは上から2番目、「1.一般的に市販されている履歴書」です。志望動機の欄も程よいサイズであり、扶養家族の記載などもあるのでお勧めです。

職務経歴書の時も書きましたが、人事部門の役員のようなデザイン部以外の方が面接に出てくる場合、ポートフォリオを見ることなく、職務経歴書と履歴書だけを熟読している様子がよく見られます。履歴書はそういった方々にも人となりをアピールする材料だということを忘れないでください。

履歴書は最も重要度が低いのでつい油断しがちですが、凡ミスが無いようご注意ください。誤字脱字などがあると、雑な仕事をする人だと思われるので、見直しを忘れずに!

<次回「履歴書Ⅱ」です。>
下村航

ここまで読んで、
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