デザインを「リスキリング」する デザイナー転職ガイド2025

今回はデザインのスキルを「リスキリング」することについて記載します。リスキリングは、平たく言えば、社会人になって仕事も経験した後で「学びなおす」こと。ニュースなどで使われる言葉ですが、デザインにもリスキリングはあります。

桑沢デザイン研究所 夜間部で増える「就職を目的としない学生」

私は専門学校 桑沢デザイン研究所のプロダクトデザインのクラスで「ポートフォリオの作り方」を教えています。昼間部と夜間部で授業を持っていますが、夜間部では約1/3が社会人の学生です。在職中の人もいれば、退職してきた人もいます。
そんな社会人学生で、ここ数年「転職する気はないんですが、、、」という学生が少しずつ増えてきました。桑沢で2年間プロダクトデザインを勉強するものの、今の会社を出るつもりはないとのこと。

背景は人によって様々ですが、例えば"雑貨の商品企画職をやっているが、デザインもやってみたくなった"というケース。また、"今はアプリのUI/UXデザイナーをやっているが、新規事業としてリアル商品のブランドを立ち上げるため、会社からプロダクトデザインも学んだら?といわれて会社に一部を補助してもらって学んでいる"ケース。

皆さん社会人で忙しい中で通っているので意欲的です。私の担当はポートフォリオの授業なのですが、「転職しないが授業で学んだことをまとめたいのでポートフォリオを作る」という人が多いです。いずれにしてもこうした人が少しずつ増えていると感じます。  

40代半ばでUXデザインを学ぶ

かくいう私も2022年、ずっと気になっていたUXデザイン / サービスデザインを学ぶべく、その分野の元祖である社会人向け専門学校「Xデザイン学校」を1年間受講しました。https://www.xdesign-lab.com/x-1 

社会人向けということもあり、私が受けたベーシックコースは5月から翌年2月まで、月に1度の日曜のみ、オンラインでの授業でした。ただし、時間はたっぷり13時から18時までの全10回。さらにグループワークがあるのでその時間以外でも割と作業が発生します。

受講して最も良かったことは、私はUXデザイン / サービスデザインについて「全然わかっていなかったのにわかったと思い込んでいた」ことがわかったこと。これは本当に恐ろしいことで、「自分がわかっていない」ことを認識できていないと、永久に成長できません。
例えば「デザインリサーチ」がデザインのリサーチだと思っていました。(「え、違うの?」と思ったそこのあなた!ぜひXデザイン学校で学ぶことをお勧めします! とはいえ、そこまで待てない方は以下のサイトにわかりやすくまとまっています。 https://forbesjapan.com/articles/detail/21651 )

また、知らない世界について学ぶことは、勇気がいりますが知的な喜びがあり、毎週「憂鬱と楽しみ」が同居するような感覚でした。成長する時ってこういう感覚ですよね。 

Unlearn(アンラーン) 学ぶために忘れる

リスキリングに関連して、Xデザイン学校で学んだ言葉を一つご紹介します。
「Unlearn(アンラーン)」という言葉で、何かを学ぶためにはそれまでの知識・経験が邪魔をするから、一度忘れる必要がある、ということです。

私のUXデザインの例でいうと、仕事でのプロダクトデザインの知識・経験が「邪魔になる」ということです。プラスになるのではなく、マイナスになってしまうのです。
理由は、「ついついその得意分野を基軸にして考えがちだから」とのこと。
確かに私自身、アイデアを考えるときはモノありきで考えてしまいます。しかしモノを作らないで、既製品とアプリだけで済む解決策があるかもしれません。その場合、イニシャルコストは百分の一になることもあるでしょう。

独学でデザインしてきた人に有効

特にグラフィックデザイナーやWebデザイナーで、デザイン系の学校で学んだことがなく、仕事で任されて独学でやってきた、という人が時々います。
それが、デザイナーの先輩に鍛えられたのであればよいのですが、何となく社内でデザイン「も」できる環境になって、Webなどで調べながらなんとか形にしてきた、という人は要注意です。多くの人が、どこか間違えていたり、安っぽいデザインをしてしまっています。なので、このような人は特に、デザインの学校や講座で学ぶことは有効だと思います。

学校や講座で良いのは、先生に提出してダメ出しをしてもらえるところ。できれば学校で、他のクラスメートの作品も見られる環境だとさらに成長が早いです。独学で作るだけではどこが悪いのかわからない。自分では何となく良さそうに見えるのでそのまま提出してしまう。周囲にデザインがわかる人がいないと、実はとてももったいない間違いをしているのに、その間違いに気づかいないまま何年もデザイン作業を続けてしまうことになります。その結果、売り上げが何百万、何千万と損しているかもしれません。

人生100年時代だからリスキリング

リスキリングはデザインに限った話ではなく、社会全体で使われている言葉です。人生100年時代だから、長い仕事人生、1つの仕事だけでは持たない、という背景があります。

デザイナーはもともと好奇心旺盛な人種すで。この背景を恐怖ではなく、「いろいろな仕事ができて楽しい」ととらえ、積極的に新しいことを学んでほしいと思います。

以上です。

(下村航)

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