2007年9月アーカイブ

企業と大学、デザイン教育のズレ

【 コンサルタント日記 】

家電大手のデザインセクション責任者と、私立大学の先生に
立て続けに会う機会があった。

二人の話に共通していたのは、
「デザインに魅力を感じないのか、やる気がない学生が多い」
ということだった。

少し突っ込んで聞いてみると、
職場では、一から教育しないと、デザイナーとして使えない人が多いと言い、
裏を返せば、大学で何を教えているのかと疑問があるようだ。

一方の大学では、デザイン専門教育以前の問題として、
「やる気がない学生」でも学校を辞めないように、
繋ぎとめる教育が必須となってきているという。

「デザインに魅力を感じない」「やる気のない」学生を、
大学では4年間面倒を見て、なんとか繋ぎとめて、苦労して世に送り出す。
ところが、入社した職場では、このような学生では全然使えないのが当たり前。

企業と大学との間で、デザイン教育についてのこうしたズレが
相当大きくなっているということを聞き、愕然とした。
少子化などの影響で、大学はサバイバルに必死。
そのことが、いろんなところに無理を生じさせている一例だと思う。

「好きこそ物の上手なれ」というではないか。
デザインに魅力を感じない学生を、
無理矢理デザイナーに仕向けることはあるまい。
無理は禁物。どうにかならないものか。

(K.K.)


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第2新卒の心得

【 コンサルタント日記 】

新卒で就職したものの、3年以内に辞めて新たな仕事を探す「第2新卒」が
今年は3割ほど増えている。
また、今年4月に入社したばかりの新入社員でも、この9月に既に辞めている人は、
前年比で、やはり3割増えているというデータがある。

そういった人たちが、デザイン界で転職を希望するとなると、
職務経歴書には職歴のネタが乏しく、ましてデザインの作品も皆無となると、
お世話する我々も困ることが多い。

デザインの場合は、やりたい仕事でなかったことや、
今の会社には学ぶことがないという理由が多いが、
短時間で判断できるほど世の中は単純ではないことが分っていない。
安易な気持ちで転職できると思っている人も多いから困る。

しかし、辞めてしまったからには、再チャレンジの機会を作らねばならない。
作品をでっち上げ、「嘘も方便」と経歴を水増しする人もあるが、
私は正直に経歴を書くことを勧めている。

半年で考えたこと、1年で悩んだことは、それなりにあるだろうし、
これぐらいのつまずきは、若い人には許されるはず…(かも?)
自信を持って、明るく、再チャレンジしてもらいたい。

実際には、現実は厳しく、いい話は少ないが、初心にかえって、
丁稚奉公してでもデザインを勉強するくらいの覚悟で
職場を探す手もあると、ここでは述べておく。

(K.K.)


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カラーユニバーサルデザイン

【 気になるデザイン 】

日本人男性の20人に1人(5%)、欧米では12人に1人(8%)が
色弱障害者だということをご存知だろうか。
この調査結果を、私は、NPO法人カラーユニバーサルデザインの
伊藤敬氏の講演で知った。
因みに、日本人女性は500人に1人、欧米では200人に1人だそうだ。

色弱障害があると何に困るかというと、携帯などの充電ランプや
パイロットランプの色を見分けるのが難しいことや、
買い物時の価格票に、赤などで税込価格が記されていても読み辛いらしい。

さらに、一言で色弱障害といっても、5?7段階の個人差があるというから、
各自の見え方が全部違うのだそうだ。
このように、本人も色弱障害があり、東大の准教授をしながら
NPOの活動をしているという伊藤氏から、貴重な経験談を伺った。

東京の地下鉄路線図も、前述のNPOが監修、
色弱障害者にも見やすくなったというお話を聞きながら、
数字が沢山入り、色が多く、このような複雑な路線図を車内で見ることは、
健常者でも容易でない、まだまだ改良の余地があると思った。

カラーユニバーサルデザインの研究は、これからの若い人に期待したい
大きなデザイン分野であることを確信した。

(K.K.)


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スペインのお遍路

【 コンサルタント日記 】

先日、同窓会をかねた、とあるパーティーで、大きな刺激を得た。

信州は小諸で陶芸家をしている友人・A君。
彼が一枚の地図を出し、この6月にスペインのお遍路コースを
38日間連続で歩いてきたと、目を輝かせて話すのには驚いた。
日に焼けた顔は、還暦を越えたとは思えないぐらい若く、健康的に見えた。

スペイン北部のコースを、毎日20キロ歩く。
雨の日も、風の日も、歩く。
病気になれば連泊が許されるが、
それ以外は一箇所一晩の宿と決められているので、
毎日歩き続けなければならない決まりだそうだ。

四国のお遍路は有名だが、スペインのそれはどんなものか、
いろいろと野暮な質問を試みたが、彼は丁寧に答えてくれた。

1)宗教は関係あるのか
 →宗教は、あれば何でもいいらしく、仏教もOK。

2)安全面はどうなのか
 →大丈夫。お遍路を襲う山賊はいないらしい。

3)トイレはあるのか
 →トイレは青空のもとで。

4)楽しかったこと、苦しかったこと
 →楽:お花が一杯。6月はベストシーズンだそう。
  苦:慣れるまでは、毎日20キロ歩くのは辛かった。

5)次はどこかに行くのか。
 →フランスのアルル地方を歩きたいとの抱負。

普通の同窓会では、「子供の話、孫の話、両親の介護、病気」と、
面白くない話ばかりだから参加しないという人が多いが、
彼のように目を輝かせて話す友人に会うと、
同窓会も捨てたものでないと思った。
大きな刺激を得たし、いつか真似てみたい。そう、歩けるうちに…。

(K.K.)


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(20)スペインの画家に学ぶ

【 職務経歴書講座 】

転職活動の重要なツールの一つである「職務経歴書」。
その書き方のポイントを、毎回コンパクトにお届けしていきます。
第20回目は、「スペインの画家に学ぶ」です。

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友人であるスペイン人画家、ロベルトさんの個展が
広尾で開催中だというので見に行った。
その彼が、今度は市ヶ谷のスペイン文化センターで
「子供たちのお絵かき教室」を開くというので、また出かけた。

第一部は、彼の絵本と彼の友人の絵本の紹介、
盛り上がったところで、第二部「お絵かき教室」となった。
床にビニールを敷き詰め、寝そべってのぬり絵教室。
子供たちは、われ先にと描き始め、見る見るうちに絵が出来上がる。
すると彼は、「よく出来た」と言い、近くの壁に貼り始めたから、
子供たちも大喜び。
付き添いの親たちは、デジカメや携帯電話で記念写真を撮る。

その様子を見ながら、皆が喜ぶイベントを企画、実行する
彼らの力量とその真剣さに脱帽し、皆を惹きつけ、喜んでもらえる
プレゼンテーションとは何かを見た思いがした。

職務経歴書も、相手に喜んでもらえるようなネタを入れた、
絵本とまでは言わずとも、楽しいものに仕上げたいもの。
職務経歴書と面接時のプレゼンテーションとが、入社のキーだとしたら、
いろいろなところから、そのヒントを学ぶことの大切さを痛感した。

(K.K.)


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工夫のない広告

【 気になるデザイン 】

この自転車(ベロタクシー)を見ると、いろいろなことを考える。

(写真:日曜日の歩行者天国から見た銀座四丁目交差点)

銀座での広告塔を目指しているのか、
なぜ銀座なのか、なぜ黄色なのか……と。

料金は300円とあるが、誰も乗りたいとは思わないのか、
いつも駐車しているから、やはり広告塔なのか?
広告主の読売新聞に聞いてみたい。
いや、聞くまでもなく、珍しいものを銀座で見たという印象を与えれば
広告主としては効果十分、さらに記念写真にでも写ればもうけもの、
その類の広告と見た。

その日は、珍しく飛行船も見たが、何の広告かは見忘れた。
広告なら広告らしく、もっとデザインに工夫があっても良さそうだとも思った。

デザイナーに依頼するとお金がかかるから、
つい自社のロゴを入れるだけという単純な広告では、
誰も見向きもしてくれない。

全てにおいて、一ひねりしないと誰も気に留めない時代になったことは間違いない。
情報が街にあふれていれば、足元を見るのがやっとで、他に目が行かない。
中途半端な広告は、広告の役目を果たせないことを、広告主は知るべきと思った。

(K.K.)


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自然に学ぶ

【 コンサルタント日記 】

週末の台風一過を境に、銀座に点在する多くの画廊も
目覚めたように芸術の秋に入ったようだ。
今週、友人と共に、小さな画廊の個展を見て歩いた。

絵を見ることは、目の保養だという人もいるが、
私には「保養」どころか、「刺激」として迫ってくるものが多く、
今回も考えさせられる日になった。

木の廃材を使って、お盆などを作っているアーティストの作品では、
幾何学模様と具象模様が入り混じった、見たこともないような
不思議な木目模様にいたく感心した。
材料は栗の木で、板目の部分をろくろがけしたときに現れた模様だという。

板目の時は平凡な木目であっても、ろくろがけして掘り進むうち、
現れてきた貴重な模様だというから、やはり自然の奥深さはすごい。

アーティストの彼は、元工業デザイナーで、
いままで沢山のデザインを世に送り出してきた人だ。
その彼の言葉だけに、デザインと自然の組み合わせが面白く感じられた。

デザイナーもアーティストの一種と見る人もいるが、
デザイナーは、一品製作は許されない。
従って、これら自然の奥深い不思議な模様も、
量産できる工夫をし、世に送り出して初めて、デザイナー職が勤まる。

そういう意味では、アーティストも、自然も、
デザイナーにとっては先生であり、やはり銀座の画廊巡りは、
デザイナーにとって、必須条件だと言えよう。

(K.K.)


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(19)作品集は2冊に

【 職務経歴書講座 】

転職活動の重要なツールの一つである「職務経歴書」。
その書き方のポイントを、毎回コンパクトにお届けしていきます。
第19回目は、職務経歴書と共に重要なツール、作品集についてです。

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デザイナーが、職務経歴書とともに持参するのが、作品集だ。

小さなものから大きなもの、一人でデザインしたものからグループでのもの、
様々あるものをランダムに並べた作品集を作っていないだろうか。

採用側は、候補者個人の能力を知りたいわけだから、
より分かりやすい作品集の編集に時間をかけたい。

先日も、見てもらいたい作品は山ほどあるというデザイナーに、
整理整頓して、作品集を2冊に分けて編集するようにアドバイスした。
1冊目は、全体がわかるもの、2冊目は専門的な得意分野の作品集。
ポイントは、職務経歴書に沿って編集すること。

要は、デザイナーが、自らデザインしたものをプレゼンする、
あの要領で、自分の作品集を編集すれば、分ってもらえるはずである。

(K.K.)


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マイナーチェンジ

【 気になるデザイン 】

ずっと使っていた某メーカーの園芸用消毒噴霧器を
10年ぶりに買い替えた。

IMG_2769.JPG

マイナーチェンジを繰り返しながら売られている、ロングセラー商品である。
さすがに、様々な改善をしながら作り続けているだけあり、
改めて商品を見て、学ぶところがたくさんあった。

1)色。園芸用の鮮やかなイエローは、芝生の上で映えている。
2)マイナーチェンジ製品だから、以前と使い勝手が同じ。すぐ使える。
3)10年前と同じ、手ごろな価格。

詳細に見てみると、各部品の改良は沢山ある。
材質を変えている部分、電池を入れやすいよう形状を変えている箇所など、
様々な工夫がなされている。
これぞ、ロングセラー商品のノウハウ、
さすが大手メーカーの「デザイナーの作品」と、しばし感心した。

それもこれも、マイナーチェンジの結果だから感心したわけで、
もしこれがフルモデルチェンジで価格アップされていたら、
改良されているのは当たり前。むしろそれなら、購入しなかったと思う。

少し古い話だが、カブトムシ型のフォルクスワーゲンが、
30年もフルモデルチェンジなしで、ロングセラー記録を作った秘密も、
毎年、見えないところを改良し続けたからこそ。
乗り慣れた車だからこそ、愛着もでてくるというものだ。

カタチが古いということで、終止符が打たれたが、
今でも古い型が街を走っているのを見ると胸が騒ぐ。
それは、何だろう。

道具は道具、改良、工夫のマイナーチェンジはOKだ。
そして、良いものは良い。
良い道具は、愛着を持って使い続けたい。

(K.K.)


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景徳鎮千年展(渋谷松涛美術館)

【 今週のオススメ 】

世界を代表する陶磁器の産地である景徳鎮釜の歴史をたどる
「景徳鎮千年展」が渋谷区立松涛美術館で開催されている。
(?9月17日(月・祝)まで 午前9時?午後5時
松涛美術館:http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/museum/index.html

中国江西省に位置する景徳鎮は、陶磁器生産に不可欠な
良質の原料と薪に恵まれ、また近郊を流れる水運を活かして、
古く10世紀から今日まで続いている。

第一部は、歴史ある皇帝の器から、
第二部では、毛沢東の食器まで展示されている。

poster.jpg

ポスターに使われているのは、黄河の中流・龍門の険を
さかのぼった鯉は、龍に変身するといわれた絵皿。
いわゆる「登竜門」、日本風にいえば「鯉の滝登り」の故事。

「百聞は一見に如かず」、区立だから入館料も300円と手頃、
渋谷・文化村通りに位置しているから、デートのついでに覗く手もある。

(K.K.)


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隠れた必須基礎知識

【 コンサルタント日記 】

中小印刷会社の顧問をしている友人と会ったときに、聞いた話。

この業界の採用条件の一つに、「電気知識の有無」があるという。
こちらが何故と聞く前に、そうでしょう、印刷機械は全部電気で動くから、
電化製品と同じ電気の知識がある方がいいとはっきり言う。

印刷関係に入りたいデザイナーも、電気の知識が必要かと聞くと、
当たり前でしょうと彼は言う。
なぜなら、電源を入れることが出来ないとパソコンも使えないし、
デザインも出来ないから、と言うのには驚いた。

彼の言いたいのは、電気の基礎知識がなく、電気に弱いと、
印刷会社に限らず、どの職場でも役に立たないということなのだが、
ごく当たり前のこともできない人が増えていると嘆く。

それを聞いていた別の友人も、パソコンの電源を入れ忘れたまま
故障だと叫ぶ新人もいて、文明の利器がもたらした「自動化」が
混乱をもたらしてきているのでないかと話していた。

デザインの課題としては、例えば、テレビやパソコンの
電源の位置ぐらい統一して、消費者を混乱させない機器のデザインも、
今後、求められる重要事項の一つであろう。

ともあれ、電気の基礎知識は、どの業界でも必須であることを
改めて実感した次第。

(K.K.)


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転職は真摯に

【 コンサルタント日記 】

このところ、30代後半の女性のコンサルティングが続いたので、
彼女たちのことを書く。

サイトから登録するのが面倒なのか、飛び込みで来るから、
職務経歴書などは持っていない。
ならばと来社してもらって、その場で書いてもらおうとするのだが、
生活に追われているのか、全くマナーがなっていない。

電話で、今からコンサルティングお願いしますというので、
こちらもサービス業、誰かが対応しますと待っていると、
途中で電話が入り、明日にしてくださいという。
翌朝待っていると、時間がとれないから夕方にならないかと
変更の電話が入る。

さて会ってみると、もう月末近い時期というのに、
今月いっぱいで契約が切れるから何とかならないかという話になる……。

自分勝手で動いていても、転職は可能と思っているから恐ろしい。
転職に真摯に立ち向かうことを忘れているのか、世の中を甘く見ているのか、
あいた口がふさがらない。
おまけに、これだけ日時のキャンセル・変更を繰り返した彼女たちは
謝ること、感謝することを知らないようで、その後もメール一本よこさない。

職場や家庭の事情があるのは重々承知だ。
しかし、転職を希望するのなら、もう少し真摯に取り組まないと
誰も親身に相談に乗らないし、アドバイスもくれない。

求人側にたってみれば、どんな人が欲しいか、自ずから分るはず。
他山の石としたい。

(K.K.)


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100円ショップに学ぶ

【 気になるデザイン 】

最近の床屋さんでは、スタッフの顔写真と名前が書いてあり、
その横には趣味の欄、「競馬、100円ショップで買い物、歴史小説…」など、
様々なことが記入されていて、話しかけるきっかけづくりが出来ている。

先日、100円ショップでの買い物好きという人の話を聞いた。
休みの日は必ず覗く、新しい商品を発見する、買って使ってみる、
その繰り返しがストレス解消なのだそうだ。
パソコン教室でも、コネクタなど100円ショップで見つけた話が多い。

かく言う私も昨日、新しい商品を発見した。
日本の文学書を2冊、見つけ買ってみたのだ。

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忘れかけていた作家と作品が並べられ、解説がついている。
作者没後50年を経たものだから、著作権はクリア。
あらすじは、教科書等で学んでいるから読みやすい。
時間にして、一冊1時間ぐらいで目を通すことができ、妙に感心した。

100円ショップの商品企画やデザイナーは、コストはもとより、
商品サイクルの速さが勝負だから、かなりハードな仕事である。
この『即読み!シリーズ』、「大きくて見やすい」と書かれているのは、
高齢者をも視野に入れての商品企画であろう。
若い人に向けては、写真・解説付きで、
教養として手に取れるように工夫されている。

時には、時代を鋭く見ている、時代が読める彼ら100円ショップの
商品企画、デザイナーに学びたい。

(K.K.)


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