2007年5月アーカイブ

英語より北京語

【 コンサルタント日記 】

中国で経営者として活躍している友人から、中国と仕事をするなら、
デザイナーも、英語よりも北京語が必須という話を聞いた。

製造現場がすべて北京語であるため、細部の詰めも北京語になるという。
バイヤー的な仕事は英語で十分であるが、ものづくりの世界には、
英語より北京語が出来ないとまとまらないそうだ。
そう言われてみれば、当たり前のことだなと気がついた。

さらに彼は、エンジニアが3Dで打ち合わせしてくるから、
デザイナーも3Dツールが使えないと、この世界では生きられないとも言う。
技術の進歩、ツールの発達により、デザイナー自身にも、
大幅な技術革新が求められている。

自分の経歴書には、たとえ中国と仕事をしなくとも、
カタコトでもいいから語学と、3Dの技術も記載できるように、
日ごろの勉強が必要だと、彼の北京語を聞きながら思った。

学ぶのに遅すぎることはない。
出来るところからスタートすればいいのだから。

(K.K.)

自らを活かせる場の開拓

【 コンサルタント日記 】

友人のデザイナーが、朝日新聞千葉版に、大きく写真入で紹介された。
後日、そのコピーを送ってもらい、読んでみた。

彼は、「商品が売れる手助けがしたい」と、千葉県や商工団体の助言役として活躍、
県内の道の駅や、農家が売りだす特産物や新商品のラベルなどを手がけている。
以前は、東京で工業デザイナーとして、グッドデザイン大賞を受賞するなど、
大活躍していたので、東京ばかりでなく、全国にも知人が多い。
従って、彼のデザイナーとしての昨今のユニークな活躍ぶりを
是非、全国版で紹介して欲しかったと思った。

千葉県のみならず、北海道でも九州でも、農村などの特産物や新商品の販促など、
助言役として、デザイナーの力が求められる場が多くある。
彼の仕事振りを見ていると、その点でかなり先行しているから、
どの地域でも参考になること間違いない。

だからこそ、千葉県内の話題とはいえ、全国版での報道を望みたかった。
考えてみれば、地方版にのみ報道され、埋もれている記事、情報というのは
全国に数え切れないぐらいあるのだろう。

それを見つけ出し、自らの力を活かせる場を開拓するのも
デザイナーの眼力だとしたら、デザイナーって忙しい仕事だ。
それは同時に、デザイナーという仕事の魅力でもある。

(K.K.)

美しい街並みは誰のため?

【 気になるデザイン 】

「公共の色彩を考える会」主催の「関西の色彩フォーラム in 伊丹」に
参加するため、伊丹市に行って来た。

まず駅前に集合し、今回のリーダーから、まちの色の見方、
カラーウォッチングの仕方などを教わりながら、
5キロばかり、街並みを見て歩いた。

午後は、関西地方自治体の報告講演があり、
最近施行された法律、景観法についての生々しいお話を伺った。
休憩をはさんで、伊丹市長の挨拶、
伊丹市景観担当者による「ブランドシティ伊丹」の色彩景観作り報告、
さらに関係者によるデスカッションなど、盛りだくさんの研究会があった。

「ブランドシティ伊丹」の中心地では、看板に大変苦労されていると言う。
(写真参照)

歴史的な伝統の街並みを保存する運動とはかけ離れた、
大きなお店の看板規制が出来ないという。
少しは色を見直してもらったらしいが、ご覧の看板には恐れいった。
何の罪悪感もない経営者には、景観法は通じないらしい。

京都では、かなり「京都らしくない」看板には、文字を反転してもらうなど、
行政指導しているとの報告があったが、
やはり実際に住民が立ち上がり、「NO」というぐらいでないと、
簡単に、なんともお粗末な街並みになってゆく。

美しい街並みは、地域住民の意識向上、市民運動しかないというのが結論であり、
景観法の抜け道を防ぐことは難しいとも聞いた。
誰のための街並み保存なのだろう。

(K.K.)

色とデジタル社会

【 コンサルタント日記 】

「日々、色について考えているデザイナーや芸術家の世界では、
学校で学んだ「マンセル色彩体系」が、何の用もなさないことが分かり、
この業界に、ちょっとした異変が起こっている」という話を、
色彩研究家のM氏から聞いた。

具体的に色の波長などを科学的に調べれば調べるほど、
「マンセル色彩体系」が、色の世界を説明しやすくしている、
単なる教材に過ぎないということがわかり、
そこには、何の科学的根拠も見出せなかった、という。

学問の世界も、様々な試行錯誤を繰り返しながら進歩して行くとしたら、
アナログの世界で学んだ、あのマジメな「マンセル色彩体系」も、
教材としては抜群の出来であったように思う。
これに代わるものがデジタルの中でも発見され、
色彩研究に寄与できれば、これが進歩というものだろう。

ここしばらくは、アナログ社会も捨てがたく、デジタル社会も面白いという、
あいまいさ、柔軟さが求められるのではないかと、私は思っている。

(K.K.)

3Dソフトのスキル

【 転職コラム 】

2006年に転職した人の数は、前年比で6万人増えて
346万人と過去最高になったそうだ(総務省調べ)。

景気回復で、企業が即戦力となる人材を積極的に採用しているからだ。
誰でも好きなところに簡単に転職できているわけではないが、
採用の増加傾向はもう少し続くだろう。

デザイナーであれば、パソコンのスキルは、かなり問われる。
具体的には、各社、微妙な違いがあるが、
3Dソフトが出来るということが、入社の決め手になってきている。
昔の言葉で言うなら、「絵が描けないとデザイナーでない」と同じく、
「パソコンスキルがないとデザイナーでない」とも言われるほどだ。

A社はProE、B社はRhinocerosといった違いはあるが、いずれも3Dは必須。
それに語学力があれば、鬼に金棒とは、今や転職の常識ラインだ。
特に35歳までの中堅どころでは、この二つが出来ないと転職は無理だ。
もし、パソコンスキルが今一つであれば、すぐに習いに行くか、
自宅で特訓するくらいでないと、思うところには行けないと再認識して欲しい。

家電や自動車業界で、ProEができる「エンジニア」が、
「デザイナー」に転職できる時代でもあることを理解したい。

毎度のことだが、週刊誌のタイトルの下品さに、今週も驚いた。

『家族にのしかかる負担とカネ』
『介護地獄』
『有料老人ホームランキング』

など、経済誌が特集しているが、読んでみれば驚くような記事はない。
ただ、『介護地獄』ぐらいの強いフレーズにしないと、
週刊誌が売れないとの読みから、こう表現したのだろう。
売り上げ部数が最重要なのだろうし、同情したい気もするが、
やはり間違っているように思う。

介護に関わるようになると、介護される本人も含めて
誰でも地獄を味わうことぐらいは知っている。
わざわざ、ここまで表現しなくともいい。

『介護地獄』と、ゴシック書体で、表紙の5分の1ほども使って表現しているが、
グラフィックデザイナーの良識は、どうなっているのだろう。
願わくば、少しでも品良く、誰でも一回はお世話になる介護の世界、
尊厳の世界を取材し、表現して欲しい。

誰でもが、車内の吊り広告を読んだだけで理解したように思い込み、
週刊誌をわざわざ購入しない時代。
そろそろ、インパクトだけのキャッチフレーズ競争をやめて、
別の方法で勝負する知恵があっても良いだろう。

(K.K.)

ミラノ・サローネ便り

【 コンサルタント日記 】

最近、改めて、世界のデザインの健在ぶりを、
二人のデザイン関係者から教わった。

一人は、ロサンゼルス在住で、デザイン研修所経営者であるA氏。
彼は、「ミラノ・サローネ」を見て感激したと、
600枚もの家具や照明器具の写真とともに便りをくれた。

そして、もう一人は20代後半のB君。
彼は、展示会場のブースの説明員としてアルバイトしながら、
イタリアをはじめ、世界のデザインを見てきて、
商品企画からデザインの世界をも目指したいと話していた。

A氏は、コモ湖のほとりで宿を取り、ミラノの会場に毎日足を運んだというから、
ミラノ周辺の観光まで含めた「ミラノ・サローネ便り」だった。
中でも、彼は、イタリアの高齢のデザイナーのデザイン力、
基本に基づく家具や照明器具の造形力には恐れ入ったと、褒めちぎっていた。

そして、米国や日本のデザイナーには無い、確かなものを見せてもらったという。
会場には、アジア、特に中国のデザイン関係者が多く来ていたとも話していた。
A氏やB君の話を聞きながら、時には充電の意味も含めて、
ミラノ・サローネに行ってみたいと思った。

デザイナーを志すなら、イタリアデザインからは、
今後も目を離さない方が良さそうだと思っている。

(K.K.)


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

作品貯金

【 コンサルタント日記 】

この連休明けに、すばらしい職務経歴書とデザイン作品集を見せてもらった。
かなり時間をかけて編集したのだろう。

まず、職務経歴書は基本通り書かれている。
作品集は、企画意図から手描きのアイデアスケッチ、ラフスケッチと
順番に並べられていて、分かりやすくしてある。
パソコンでのレンダリングも控えめに入れてあり、
「作品預金」が出来ている、と感じた。

クリエイティブデザイナーを目指し、転職活動をスタートしたいと言う相談者。
学校を卒業して、まだ経験は1社のみ、4年目だから、
かなり単純にまとめることができたとも言えるが、連休を使っての労作と見た。

彼にとっては、初めての転職だから、現在の仕事の延長線上に進むべきか、
新分野に挑戦するかの迷いはあるが、クリエイティブデザイナーとしての
職場を求めたいという。
私は、彼に、若い時に迷うことは当たり前、時間をかけて、迷い、考え、行動し、
自分に賭けてみてはどうかと話した。
御年97歳になる知人の座右の銘、「動く、働く、努力」を思い出したから。


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

時計というデザイン

【 気になるデザイン 】

先日、ホームセンターで買い物したとき、
レジの近くで電波時計を見つけ、思わず衝動買いした。

中国製で980円。時計業界に革命をもたらした電波時計も、
卓上スタイルではこの値段で買えることに驚いた。
ラベルには「10万年に1秒の絶対精度」と記してあるから、
面白そうで、つい手にしたわけである。

標準時刻電波を受信する電波時計とカレンダー機能がついており、
電波の受信できない場所では、クォーツ時計としても使用可能とある。
我が自宅は電波が届くようで、この週末も電波時計として
快適に動いていてすばらしいと思った。
アラーム機能もあるから、早速今朝からご厄介になった。

但し、受信しづらい、まれに誤った時刻を表示する等があったときは、
窓のそばに置き、送信所の方向に向けるといいとある。
送信所がどこなのかは書いていないが、方向を変えてみて…ということらしい。

このように、沢山の機能がつき、安価で、「絶対精度」を謳う電波時計。
時を刻むものとして、機能が完璧、完成品に近い物が出てくると、
時計業界の方向が変わってくる。
デザインも、機能美から始まり、アクセサリーとして、
あるいは、財産価値まで要求されるようになるのは当然だろう。

気になるのは、時計単体として、時を刻む機能は忘れられていくことである。
身近な機器、パソコン、携帯電話、歩数計等には、すでに時計はついている。
時計の付いていないものを探すのが難しいぐらいである。

6月10日は「時の記念日」。
今日から、約1ヶ月かけて、時計単体としてのデザインが存在しうるのか、
頭の体操をしながら、机上の電波時計を見てみようと思う。

(K.K.)


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

iPod nanoのパッケージ

【 気になるデザイン 】

デザイン界に何かと衝撃的な話題を提供し続ける、アップルのiPod。
今度は、iPod nanoのパッケージを見ていて気づいた。

そのパッケージの大きさは、W105mm×D55mm×H43mm である。
本体や取扱説明書、アクセサリーを含めてこの中に納まっているから、
簡単にポケットに入れて持ち帰れる。

IMG_1743.JPG

普通のiPodと同じように、充電はUSBに差し込めばいいし、
情報はすべてパソコンから取り出す方式。
接続コードなど不要な設計が、nanoにも貫かれている。

それに比べて、携帯電話やデジカメなどは、充電器や分厚い取扱説明書、
それに注意書きとやらのさまざまな書類まで入っているから、
それなりのパッケージの大きさが必要になり、
意地悪な見方をすれば「空気を運んでいる」ようなもので、
ゴミに出すべきパッケージを買わされているようで、いただけない。

因みに、私のデジカメのパッケージの大きさは、W220×D160×H50 。
iPodと値段が同じくらいだとしたら、この大きさの分、輸送コストも増し、
利益率は悪いはずである。

そして、充電器など、それぞれの機器の付属品が部屋にゴロゴロしている。
今や誰もがエコをうたいながらのこの有様。
メーカー間の縦割り、製品開発競争もいいが、
我が家のスペース、整理整頓にも気を使ったデザインを
提案して欲しいと願うのは、私だけではないだろう。

発売されてしばらく経つが、iPod nanoは、今でも私にとっては、
いろいろな面で、なにかと「気になるデザイン」なのである。


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

フランス大統領選に思う

【 コンサルタント日記 】

今回のフランス大統領選挙は、保守与党のサルコジ氏に決まった。
ホッとしているのは、フランス国民のみならず、
世界の「フランス愛好家」が好感を持って迎えたとも聞く。

この数年、ファッション、雑貨、工業デザイン、すべての分野から、
フランスらしいものは生まれていないといわれている。

1990年代、私は仕事で一年間、フランスに毎月出張していたことがあり、
「知恵大国」「個性大国」「文化大国」などなど、あの国のしたたかさに触れ、
フランスかぶれになった時期もあり、「すばらしい国」だと思っていた。

学べるものは何でも吸収しようと、フランス国内を見て歩いた時代から比べると、
この数年は活気が見られず、首をかしげていたが、今回の選挙で保守与党が勝ち、
フランスも立ち直るだろうと思っている。

飛行機で一時間、どこの国にでも行ける地の利は、ヨーロッパでもズバ抜けていて
「情報大国」になる可能性も大きいのではないか。
特に、デザインを志す人には刺激を与えてくれるから、機会があれば覗きたい国だ。


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

リハビリも、転職も

【 コンサルタント日記 】

連休の合間に、リハビリ中の友人を見舞った。
彼は2月末に脳梗塞で倒れ、一時は集中管理室で治療を受けていたが、
回復が早く、1ヶ月過ぎからリハビリするところまで行き、
2ヶ月目で話が出来るようになった。

何より、見舞いに行って話が出来たのは、嬉しかった。
彼は言う。
「現役で倒れ、リハビリする体になったことを悔いている」と。
また彼は、病気は加齢と共に来ると信じていて、あと30年は大丈夫と思っていたが、
病気は年齢に関係ないことを身にしみて実感したとも話していた。

リハビリする(rehabilitate)ことは、機能回復訓練だから、
毎日が退屈で、現役が懐かしいとも彼は言う。
それは、明日に向かってバリバリ頑張るという現役の毎日と、
今のリハビリの日々とのギャップは辛いだろうと、彼の心中を察しつつ、
私は「しっかりリハビリし、自信が持てるまで頑張れ」と励ました。

話は替わるが、弊社でお世話している転職希望者から、
一次面接合格に当り、次の二次面接・重役面接時のアドバイスを求められた折、
一言、「自信持ってぶつかってみろ」と話したことを思い出した。

リハビリも、転職も、「自信持って」切り開いて行くことに尽きると、
私は信じているから。

(K.K.)


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

迷う人続出!サイン・標識デザイン

【 気になるデザイン 】

2007年1月に開館した国立新美術館を見に行った。
世界のコレクションがすべて所蔵品という、
従来の発想を逆転した、ユニークな美術館だ。

museum.jpg

地下鉄六本木駅の7番出口から徒歩4分とあるから、
わかりやすいなと思いつつ、地下鉄を降りて地上に出た。
商店街のサイン・標識がご覧の通り並べられているから、
深く考えずに歩き出したが、国立新美術館が見当たらない。

交番に駆け込むと、手書きの案内図が貼ってあり、
こんな人ばかりだ、とお巡りさんは苦笑いしている。
反対方向、六本木交差点の方向に歩いていたことが分かった。

改めて見ると、街全体にこのサイン・標識が、
お祭り気分を出すべく飾られているではないか。
方向を示すものではなかったのである。

street.jpg

それにしても、地下鉄のサイン・標識デザインは、非常に分かりやすく、
迷わず地上には出られたが、一方で地上には、きちんと方向が分かるような
標識が見当たらないのはどうしたことなのだろう。
地下と地上の差は何だろうと考えると、地下鉄側と商店街という縄張りが、
このサイン・標識デザインの違いになることがわかる。

もっと消費者や観光客の目線で、サイン・標識デザインをトータルで考えて欲しい。
日本も今後、さらに観光に力を入れるなら、
こんなことでお巡りさんの仕事を増やしているようではいけない。

デザイナーの出番は沢山ありと、ここでも思った。


デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー

このブログについて

デザイナーの転職紹介を行う
株式会社ビートップツー
運営するブログです。

月別 アーカイブ